ドラゴンズ巻き返しへ矢野燿大さんが提案する「2番・岡林、4番・阿部」 交流戦で見えた課題と展望
プロ野球の交流戦が終わり、ドラゴンズは7勝11敗に終わりました。
メ~テレ「ドデスカ!」火曜日にレギュラー出演している野球評論家の矢野燿大さんが、ドラゴンズの交流戦を総括。そしてセ・リーグでの巻き返しに向けて、思い切った打順を提案しました。
ドラゴンズは交流戦4連勝スタートで1人勝ちかと思われましたが、その後5連敗があり、結果は7勝11敗。
矢野さん:
セ・リーグで一人勝ちできそうな感じはあったんですよね。 いいスタートを切ったんですけど、全体的に見ると、ちょっともったいない印象がありますね。 「ほんの少しの準備と意識が…」
Q.もったいないとは?
矢野さん:
ほんの少しの準備・意識というところで結果が変わったものがあったと思うんです。 思い出したくないですが、7日の西武戦。延長11回2死満塁のサヨナラ機に一塁走者の細川成也選手が牽制でアウトになってしまうなど、こういうのも準備・意識なんですよね。もう一つ言うと、作戦なんかもまだ決まっていないんです。
そういうところで流れを止めるような失敗になってしまっているケースがまだまだ多い。 今のドラゴンズは、つないだり、厳しい試合で1点を守り切る、1点を取りきる試合をやっていくチームなので、こういうのはもったいないなと思いますね。 吉田投手・鵜飼選手・石川選手を高く評価
Q.一方で良かった部分はどんなところでしょう?
矢野さん:
やはり中継ぎ陣ですね。まだ不安定な部分があるんですが、藤嶋健人投手や橋本侑樹投手、そして篠崎国忠投手あたり。中継ぎ投手陣にちょっと安定感が出てきました。その中でも大きいのは吉田聖弥投手です。もう勝ちパターンの中でコールされるようなピッチャーになっています。
中継ぎ投手は、どちらかというと球種が限定されるんです。ストレート・フォークとかストレート・スライダー。でも吉田投手にはチェンジアップもあって、ストレート・スライダー・チェンジアップが使えるんです。 14日の日本ハム戦でも、3-2という一番難しいカウントでチェンジアップを投げて三振を取れた場面がありました。バッターとしては迷うし、キャッチャーとしては幅を使えるピッチャーなんです。 ここで自信をつけていけば、本当にチームの力になる。そして将来、先発投手になっても生きる経験が今できているので、吉田投手の成長は大きいですね。Q.吉田投手は防御率0.54、交流戦7試合で無失点とすごい数字ですね。野手陣はどうでしょうか?
矢野さん:
やはり鵜飼航丞選手と石川昂弥選手です。 14日の日本ハム戦、ドラゴンズファンは気持ちよかったんじゃないですかね。 鵜飼選手は、今まで遠くに飛ばせるけど当たらない、コンタクトできないところがあったのですが、今は追い込まれてからもしぶとくヒットを打てたり、14日の試合もボールを引きつけるだけ引きつけてとらえた打球が右中間に抜けました。 鵜飼選手には、これから「1ミリの意識」を大事にしていってほしい。石川選手も、今までは積極性が足りない、思い切りがないと言われていました。
でも今はストレートから対応していくところで、泳いでもヒットとか、ホームランを狙っていいんじゃないかなというところで素晴らしいホームランが出ました。いい選手は、自分の型というのがあります。
鵜飼選手も石川選手も自分の型がだんだん身についているので、それをしっかり作っていってもらいたいですね。 キーマンは「岡林勇希選手」
Q.週末からリーグ戦再開となります。矢野さんにキーマンを教えてもらいました。岡林勇希選手です。6月5日にけがから復帰し、交流戦9試合に出場して得点圏打率が3割を超え、勝負強さを見せました。キーマンに選んだ理由を教えてください。
矢野さん:
まだ年齢的には若い部類に入りますが、実績的に文句ないですし、外せない選手です。そういうところで、後半戦は岡林選手にチームを引っ張ってもらいたいということでキーマンにしました。Q.岡林選手がセンターにいるだけで安心感が違いますね。
矢野さん:
そうですね。攻撃も守備も、全ての部分で岡林選手が引っ張るようなチームになっていってほしいですね。 矢野さんが考える「理想の打順」
Q.平田良介コーチに話を聞くと「岡林選手はやはり外野の軸。戻ってきて外野全体にいい影響がある」と話していました。そしてドラゴンズは打順がコロコロ変わるということで、矢野さんに理想の打順を教えてもらいました。
矢野さん:
現状、僕ならこうかなというのがこの打順です。1(遊) 村松開人
2(中) 岡林勇希 3(捕) 石伊雄太 4(一) 阿部寿樹 5(左) 細川成也 6(右) 鵜飼航丞 7(三) 石川昂弥 8(二) 田中幹也・山本泰寛・板山祐太郎監督によってどこから決めるかというのがあると思うんです。「4番から決める」という人もいますが、僕の場合は「岡林くん2番」というのが最初にあります。
村松開人選手は出塁率が高いです。村松選手が初回に塁に出て、そこで送りバントをすると、1個アウト取られて二塁に進みますが、バッテリーからすると1個アウトを取れたら安心感があるんですよ。
立ち上がりはどのピッチャーも不安定なので、そういうところで攻撃をかけたい。 一二塁間も三遊間も空いてヒットゾーンが広くなっているので、一気にランナー1、3塁にする攻撃的な野球をするために、岡林選手を2番にしたいなと思っています。Q.送りバントはしないということなんですね。
矢野さん:
状況によってはするんですが、岡林選手は「基本的には任せる」というぐらいの技術を持った選手なので、2番に置きたいですね。Q.そして気になるのが「4番・阿部選手」です。
矢野さん:
現状、ただ「打って返す」というだけの4番にとらわれない方がいいなと思っています。 阿部選手は逆方向に打てるし、作戦もできるし、ノーアウト2塁や1塁の時はバントをしてもいいと思うんです。 そういう「つなぎの4番」というところで阿部選手がいいかなと思っています。 サノー選手は?
Q. 6番・7番に鵜飼選手と石川選手が入っています。
矢野さん:
2人は状態はいいんですが、上の打順にするとプレッシャーがかかるかなと思うので。現状はここで使い切るぞということで、この打順にしました。Q.サノー選手が入っていませんが。
打線のつながりを考えたところでは、やはり阿部選手を4番に使う方がベンチはいろいろなことができる。その中でたまに4番・サノー選手もいいかなと思います。(2026年6月16日放送 メ~テレ『ドデスカ!』より)
