バーニーズ ジャパンの新コンセプトストア「CHELSEA VINTAGE ROOM(チェルシー ヴィンテージ ルーム)」が、6月5日にオープンした。ラグジュラリーブランドを中心としたヴィンテージ・ユーズドアイテムを展開する。

オープン前日に開催されたバーニーズ ジャパン「CHELSEA VINTAGE ROOM(チェルシー ヴィンテージ ルーム)」内覧会に潜入

バーニーズがリユース事業に新規参入した背景とは

1923年にニューヨークで誕生したバーニーズ ニューヨークの精神を受け継ぎ、国内外から厳選したアイテムが並ぶ高級セレクトショップを運営するバーニーズ ジャパン。同社によれば、高級セレクトショップを運営する企業がリユース事業に参入するのは初めての事例になるという。

ヴィンテージ・ユーズド市場は世界的にも拡大傾向にある。しかし、バーニーズ ジャパンの代表取締役社長のペニー・ルオさんは、今回の参入は市場の成長性だけに着目したものではなく、ヴィンテージが持つ本質的な価値とバーニーズ ジャパンが目指す「価値で選ばれる店舗」という方向性に親和性の高さを感じたからだと説明する。

「ヴィンテージの魅力は、ひとつひとつのアイテムに固有の背景や物語があることです。製造された時代やブランドの歴史、当時のデザイン思考、素材、縫製技術、そして過去の持ち主との関係性。これらの要素が積み重なることで、アイテムは唯一無二の価値を持ちます。そして、その価値との出会いを生み出す場所が、CHELSEA VINTAGE ROOMです。実際にアイテムを手に取り、スタッフとの会話を通じて背景を知り、新たな発見を楽しむ。この体験サイクルこそ、私たちが提唱してきた店舗を単なる販売拠点から体験型空間へと昇華させる“大人のワンダーランド戦略”と言えます」

バーニーズ ジャパン代表取締役社長のペニー・ルオさん

また、リユース事業を継続性のある事業へと成長させるために欠かせないのが価値の循環だ。そこで、チェルシー ヴィンテージ ルームでは、販売だけではなく買取も行っていく。まずは会員を対象に買取サービスをスタートし、商品の背景や状態を把握しながら、高品質な循環を構築していく方針だ。これによりペニーさんは、「お客様との関係性が販売時だけでは終わらず、購入、使用、相談、買取、そして次の提案へ長期的な関係性を築くことができます」とした。

世代ごとに提案するアイテムを変えたフロアラインナップ

既存顧客に加え、ミレニアル世代やZ世代といった次世代顧客とのタッチポイントとしての役割も期待されるCHELSEA VINTAGE ROOM。そのコンセプトは「MIX a Little Magic」で、イメージはダウンタウン・チェルシーに暮らす親子が、自分たちの「好き」だけを集めて営む小さなヴィンテージ・ストアだ。

店内は大きく「ドーターズエリア」「ポップアップエリア」「マザーエリア」に分けられ、それぞれのテーマに合わせて1960年代から2000年代を中心に、ウエア、バッグ、ジュエリー、ウォッチ、サングラス、アクセサリーを取り揃える。

「ドーターズエリア」には、ストーリー、サステナビリティ、リセール価値、独自性といった価値観を重視するミレニアル世代やZ世代に向けたアイテムをセレクト。顧客ごとのスタイリングをイメージしながら案内ができるように、あえて様々なブランドがミックスされていることが特徴だ。

ドーターズエリア

エルメスやマルジェラの古着以外にも、バンドTなどのカジュアルアイテムも取り扱う

「ポップアップエリア」は、その時々でテーマを変え、異なるアイテムが並ぶエリアだ。

独自の歴史や世界観などを有するメゾンブランドを中心にラインアップする「マザーエリア」は、実際に見る機会も少ない貴重なアイテムが並んでいることも特徴だ。

マザーエリア

マザーエリア

新しい価値との出会いが楽しめるバーニーズ ジャパンの体験型ショップ、CHELSEA VINTAGE ROOM。内覧会の最後にペニーさんは、「商品に宿るストーリー、空間が生み出す発見、接客による提案、そして価値を次の持ち手へとつなげる循環。その全てをひとつの体験として提供することで、実店舗だからこそ生み出せる付加価値を再定義していきたい」と話していた。

安藤康之 あんどうやすゆき フリーライター/フォトグラファー。編集プロダクション、出版社勤務を経て2018年よりフリーでの活動を開始。クルマやバイク、競馬やグルメなどジャンルを問わず活動中。 この著者の記事一覧はこちら