中東情勢の長期化で「車の血液」とも呼ばれるエンジンオイルが入手できない状況が続いています。

物流業界からは事態が長引けばトラックを走らせられなくなると不安の声が上がっています。

久々江龍飛フィールドキャスター「私たちの生活に直結する物流を担うトラック。トラックのエンジンオイルが不足することで、今後物流が止まってしまう可能性もあるんです」

金沢市湊にある野々市運輸機工は69台のトラックを所有し、建材などの運搬を行っていますが、今、これまでにない危機的状況に陥っているといいます。

エンジンオイルの在庫がなくなり交換できない状態

野々市運輸機工・吉田 章社長「修理工場で点検の時にエンジンオイルの交換をお願いしているが、5月に入ってから在庫がなくなったという連絡があって、交換できていない状態が続いている」

摩擦を減らしたり熱を吸収したり、車やトラックに欠かせないエンジンオイル。しかし、長引く中東情勢で原料となる石油やナフサの供給が滞り、いま入手が困難となっています。

大型トラックの場合は半年に1回の交換で1台でおよそ30リットルから40リットルが必要ですが、5月、交換を予定していた3台のトラックは交換を先延ばしにしました。

野々市運輸機工・吉田 章社長「エンジンオイルが減っていったり、どろどろになってきちんと機能しなくなることによって、車のいろんなところに支障が出て、最悪の場合、エンジンが焼き付いたりして、トラック自体が壊れてしまうということになる」

今後、交換できない状況が続けば、運行するトラックの台数を減らさざるを得ないと吉田社長は話します。

政府「流通段階で目詰まり」と説明

一方、エンジンオイルの供給について政府は…

高市早苗総理「バス・トラック事業者についても、都道府県単位でプッシュ型支援を進めており、エンジンオイルの調達にめどが立ったという声も届いております」

政府は、2025年とほぼ同じ量のエンジンオイルが供給されていると強調。

流通段階で目詰まりが生じているとして、事業者や消費者に対し情報提供を呼び掛けています。

吉田社長も直接、経済産業省にメールで窮状を訴えました。

久々江フィールドキャスター「納入業者の話や、一か月の使用量について書かれているが、こういったことを経産省は調べているという状態なんですね」

吉田社長「そうですね、実際に不足している現場に問い合わせをして、実態を調査しているというのがあると思う」

一刻も早く目詰まりの解消を

年度を越えた供給が可能とする政府とは裏腹に、足元に出回らないエンジンオイル。

吉田社長は、事態が長引けば、暮らしを支える物流がストップしかねないと危機感を強めます。

野々市運輸機工・吉田 章社長「日本の物流の90%はトラックで運ばれているといわれている。経済の血液と言われるトラックが止まってしまうことで、日本経済全体が止まってしまうのではないかという懸念がある。一刻も早く原因を調べて、この目詰まりを解消してほしいと思う」