トランプ米大統領も「カネを払ってまで行く気はない」と皮肉 W杯チケット高騰の“問題”でFIFAに非難の声「サッカーをサポーターから奪ってはいけない」

インファンティーノ会長と関係が深かったトランプ大統領もW杯のチケット問題には苦言を呈している(C)Getty Images
来る6月12日(現地時間)に、いよいよ開幕を迎えるワールドカップ(W杯)。アメリカ、メキシコ、カナダの3か国で共催される一大トーナメントは、かつてない規模となると予想されている。
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出場48か国のトップ選手たちによるハイレベルな競争に期待感が高まっている。その一方で、ファンや関係者間で小さくない懸念となっているのは、各試合におけるチケット代の高騰だ。
もはや情熱的なファン以外には手を付けられない水準に達している。英公共放送『BBC』によれば、7月20日にニューヨークで行われる決勝戦の価格は、最安で4185ドル(約66万4306円)。アルゼンチン代表が快哉を叫んだ2022年に行われたカタール大会決勝の約7倍の値打ちとなっている。
大会を主催する国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ会長は、「市場を見据える必要がある。アメリカは、エンターテイメントが世界で最も発展している場所だ。我々も市場価格も適用せざるを得ない」と明言。需要に応じた価格調整の重要性を説いている。
もっとも、強気なFIFAの姿勢に対する反応は芳しくない。インファンティーノ会長と関係性を深め、今大会のキーマンともなっているアメリカのドナルド・トランプ大統領は、米紙『New York Post』で、同国代表のグループ初戦を観戦するために国内ファンが1000ドル(約15万9200円)の支払いを求められていることを問われ、シビアな持論を展開している。
「もちろん観に行きたいとは思うだろうが、正直言って、私は、そんなカネを払ってまで行く気にはなれないね」
また、欧州サッカー連盟(UEFA)のアレクサンデル・チェフェリン会長も市場原理を重視したFIFAのチケットセールスに疑問符を投げかける。米紙『USA Today』で「アメリカには裕福な人々がいる。だから、ビッグマッチのスタジアムはおそらく満員になるだろう。しかし、それがサッカーの本質なのだろうか」と問いかけ、こうも続けている。
「もしも、本当に収益を増やしたいのであれば、世界で最も裕福な人々が購入しているVIP席の価格を簡単に引き上げればいい。サッカーをサポーターたちから奪ってはいけない。決勝戦のチケット代に加えて、航空券と宿泊費、さらには滞在費もサポーターたちには必要になる。そんな金額を払える熱狂的なファンはそう多くはない。最終的に大会関係者たちは、『それでもスタジアムは満席だった!』と言うだろう。しかし、それがサッカーの本質なのかどうか? 私は確信が持てないね」
果たして、サッカーとは、W杯とは一体何のためにあるのか。大規模興行ともなる今大会は、その“本質”が問われることになりそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
