この記事をまとめると

■ドイツ在住のフリーライターがWEC取材のためイモラまで愛車でロングドライブ

■オーストリアやイタリアでは高速料金や峠代などが発生する

■欧州ならではの給油事情やETC事情もリアルにリポート

ドイツ在住フリーライターの欧州クルマ紀行

 ミュンヘン大学在学中にモータースポーツに魅せられ、そのまま欧州のモータースポーツ業界へと飛び込んだフリーライター&コーディネーターの池ノ内みどりさん。そんな彼女が欧州クルマ事情やモータースポーツ事情をリポートする【みどり独乙通信】が姉妹サイトのAUTO MESSE WEBからWEB CARTOPにお引越し。引っ越し第1回目となる今回は、WECの取材でイタリア・イモラに愛車で出かけたときの欧州の道路事情をお届けします。

イモラに愛車でGO!

 2026年もヨーロッパのモータースポーツのシーズンが開幕しました! WEC(世界耐久選手権)の取材でイタリアのイモラへ愛車を駆って向かいました。WECは毎年9月に富士スピードウェイでも開催されていますので、楽しみにしていらっしゃる方もおられるのはないでしょうか。

 イタリアを久々に再び訪れられる嬉しさの反面、昨今の社会情勢で連日のガソリン価格の高騰により、ひとりで運転していくには非常に痛い出費となります。電車で行くこともアタマをよぎりましたが、大荷物に加えてイモラの後にはそのままオーストリアのレッドブルリンクへ向かうということもあり、2026年も自走で行くことにしました

 私の住む南ドイツのミュンヘンからイタリアへクルマで行く際の一般的なルートは、オーストリアのインスブルックを経由し、ブレンナー峠を通ってイタリアへ入るというものですが、このルートは私にとってはとんでもなく退屈。そのうえ金額的にも痛い出費となりますので、できれば避けたいところ。しかし今回は時間の余裕がないこともあり、この退屈ルートでイタリアへ向かいました。

 ドイツの高速道路(アウトバーン)はどれだけ走っても高速料金が無料なのですが、途中で通過するオーストリアやイタリアには高速料金が発生します。オーストリアの国境に入る前にヴィニエッテというステッカータイプを購入するか、ナンバーを事前に登録して料金を支払うかの2通りの支払い方法があるのですが、今回はステッカーを購入してフロントガラスに貼り付けました。

 ちなみにイタリアには日本のように料金所がありますので素通りできませんが、オーストリアはゲートはなく、料金を支払っていなくても走れてしまいます。もちろんあとでお高い罰金の通知が来るのでご注意を!

 早朝に自宅を出発する時点で愛車には半分ちょっとのガソリンが残っており、オーストリアのインスブルックまで給油せずに向かいました。隣国オーストリアはドイツよりも物価はお高めなのですが、ガソリンに関しては1リッターあたり50ユーロセント前後(約92円)もお安いので、イタリアに入る手前のインスブルックで一旦高速道を降りて満タン給油するのがいつものルーティーンです。

 オーストリアのアウトバーンのサービスエリアのガソリンスタンドは随分と割り高でドイツと変わりない料金とあり、庶民の私は緊急時以外絶対に下道で給油をします(笑)。

アウトバーン以外の高速道路では通行料が必要

 オーストリアからイタリア国境へ入るまでには、ブレンナー峠を通るのですが山に大きな橋が架かっていて、そこを通行するのにも通行料が別途必要となります。ナンバーを登録して先に支払いを済ませておけば優先レーンを通れることをすっかり忘れていた私は料金所に並んで支払いましたが、バカンスシーズンではなく空いていて助かりました。

 ブレンナー峠から少し走るともうイタリアです。そこから次はイタリアの高速道路(アウトストラーダ)に入る料金所が出てきて、ここからイタリアの通行料金が発生します。以前はイタリアの料金所には有人レーンもあったのですが、いまはほとんどありません。

 ドイツや日本のクレジットカードやデビットカードがエラーになったり、領収書が出てこなかったり、現金払いをした際におつりをうっかり地面に落としてしまい後続車のクラクションに諦めて走り去るしかなかったり……、いままで鈍くさくあたふたしたことが多々あった私は思い切って数年前に日本のETCに似たテレパスという機械を取り付けたお陰で、口座引き落としでラクちんになりました。

 このテレパスは年間使用料と車両に取り付ける機械代、高速道路の通行料+引き落とし手数料がかかり、結構な割高となるのですが、料金所でのストレスから開放されることを考えたら仕方ありませんね。ほかにもテレパスは、フランス、スペイン、ポルトガルでも利用することができるので、いつか愛車でスペインやポルトガルにもぜひ行ってみたいものです。

 ブレンナー峠は長い間工事をしていて1車線区間が多く渋滞していましたが、イタリアに入ってからは空いており、順調に流れていました。ナビの到着予想時刻はこの時点では3時過ぎ。5時半までのプレスパス受け取り時間に余裕で行けると安心してサービスエリアでおいしいダブルエスプレッソを飲んでほっとひと息。イタリアはコーヒーの価格もドイツの半額以下で、コーヒー好きにはうれしいかぎりです。

 ドイツのサービスエリアは、トイレの使用に1回1ユーロが必要となるのですが、イタリアは無料で助かります。ドイツとはまた違った雰囲気で、販売されている商品を見ているだけでもワクワクするのが外国旅行ですよね。ドイツはほとんど全国のサービスエリアがチェーン店化されており、どこもほぼ似たり寄ったりで何の新鮮味もありません。イタリアもじわじわとそうなっている感じを受けますが、まだドイツほどではありませんでした。(次回に続く)