娘に「お金ないのになんで産んだの?」と言われショック…「大学は奨学金で通って」と伝えたのですが、学費を出せないのは“親失格”ですか? 義務教育でもないなら、無理する必要ないですよね?

写真拡大 (全2枚)

子どもが大学進学を希望しているものの、学費を工面できないために奨学金に頼ることを検討している家庭もあるでしょう。とはいえ、奨学金を借りて大学へ進学したとしても、卒業後に返済に困窮するケースもあることから、子ども本人は「どうしてお金を出してくれないの?」と感じるかもしれません。   大学は義務教育ではない以上、親が責任をもって学費を出す必要はありません。しかし、近年では大学進学が一般的になっていることから、学費を出せない場合に「親失格では?」と感じるかもしれません。本記事では、大学の学費を工面できない家庭が多いのかどうかを、奨学金の利用率や大学への進学率も踏まえたうえで解説します。

学費を用意できないのは親失格? 奨学金の利用率を紹介

大学の学費を用意できない場合、多くの家庭は奨学金の利用を検討するでしょう。独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)が公表した「令和6年度学生生活調査結果」によると、何らかの奨学金を利用している大学生(昼間部)の割合は、国公立・私立の平均で51.1%です。
もちろん、この全ての家庭が、学費を工面できないために奨学金を利用しているとはかぎりません。それでも、半数以上の学生が奨学金を借りている結果から、大学へ進学する一般的な手段といえるでしょう。

大学の学費は4年間で256万~560万円程度

大学の学費を奨学金に頼らず、自分たちで支払う場合、どれくらいの負担になるのか試算してみましょう。
日本学生支援機構によると、大学の学費は4年間合計で国立が約256万円、私立が約560万円です。実際には、これに初年度の入学金などもあり一律ではないものの、支払額は1ヶ月平均にすると5万~12万円程度となり、家計を圧迫しかねない金額と言えます。
また、遠方の大学へ進学するために下宿が必要となった際には、さらに費用がかかることが予想されます。
親が工面したとしても、今度は老後資金が不足するリスクが生じることから、不安な場合は奨学金を選択肢に入れるべきです。

進学しない選択肢は一般的? 短大・専門学校を含めた進学率は9割近くも

子育てにかかるお金の計画を立てるにあたり、大学進学まで考慮しなければならないのかと、疑問に感じる人もいるでしょう。
文部科学省の「令和6年度学校基本調査」によると、大学進学率は59.1%と過去最高の割合です。また、短大・専門学校を含めた高等教育機関への進学率は87.3%であることから、高卒後に就職するのは少数派といえます。
このことから、これからライフプランを立てる人は、子どもが大学、もしくは短大や専門学校へ進学することを前提に進めたほうが良いと言えます。

大学の学費は親が無理して出す必要はなし! でもどこまで支援できるのか寄り添えると良し

大学の学費をすべて親が工面する必要はないものの、卒業後の返済に不安を感じながら奨学金を借りて進学する学生は一定数います。子どもの「大学へ行きたい」という要望の裏側にある不安を少しでも和らげるために、「家から通える範囲なら」「国公立大学ならOK」などの条件を提示してみてもいいかもしれません。
また、奨学金のなかには返還不要の「給付型奨学金」があり、そちらを利用できないか検討するのも良いでしょう。返済のめどが立つのであれば、親が教育ローンを利用するのも選択肢の1つです。
大学へ通う方法を奨学金に絞り込まず、あらゆる選択肢を模索しながら、子どもと折り合いをつけてみてください。
 

出典

独立行政法人日本学生支援機構 令和6年度学生生活調査結果
文部科学省 令和6年度学校基本調査(確定値)について公表します。
執筆者 : 土田崇央
FP2級、AFP、簿記3級、クレジットカードアドバイザー3級、住宅ローンアドバイザー