テレビ金沢NEWS

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これまで金箔シェア99パーセントと言われてきた金沢。金沢以外で唯一、金箔を生産していた滋賀県の職人が引退し、ついに金沢が全国シェア100パーセントとなりました。この伝統文化を受け継ぎながら、可能性を広げようと奮闘する若手職人の思いに迫ります。

多くの観光客でにぎわうひがし茶屋街。皆さんが楽しんでいるのは、金箔貼り体験です。

観光客:
「金沢は割と、代表するのは金というイメージがありますね」
「品があるというか、魅力的だし、落ち着く感じ」

400年以上の箔打ちの歴史がある金沢。今では工芸だけでなく、食品や建築などさまざまな分野に広がっています。その伝統を支えている若手職人がいます。

能登町出身の土屋亮太朗さん25歳。箔一に入社し、この春で4年目になる職人です。

この日、行っていたのは箔を貼る前の接着の作業。きれいに箔を貼るために重要な工程です。

金箔職人・土屋 亮太朗 さん:
「決められた時間内でミスも許されないもの。1発で仕上げていかなければならないっていうところは、すごく大変ですね」

土屋さんたちが担当するのは、建物の柱や天井など箔で空間を演出する「建物装飾」。金銀銅、プラチナなど多様な素材の中から、顧客の理想に合わせて提案し、手仕事で作り上げています。

金箔職人・土屋 亮太朗 さん:
「お店とかに取り付けたときの迫力であったり、壮大さ、荘厳さっていうんですかね、そこのすごさというのは面白いと思っています」

大学では、観光について学んでいた土屋さん。物づくりを通して、地元・石川の魅力を多くの人に伝えたいと、この世界に飛び込みました。

金箔職人・土屋 亮太朗 さん:
「金沢箔って伝統産業なので、ただ廃れていくのはやっぱ違うと思うので、どんどんどんどん新しい分野に箔を使って、いろんな人の目に留まっていけたらいいな」

土屋さんを指導するのが、この道22年の串岡功介さん。大阪関西万博で展示された作品なども手がけた、大ベテランです。

「ここは多分OKだと思う」「ここって、かかり不足になりやすい。ここ角度もう少しつけて、垂直になるようにね」

土屋さんを指導・串岡 功介 さん:
「実直にこなして、いろいろミッションをこなしてくれるので、期待はしています」

金箔職人・土屋 亮太朗 さん:
「知識と技術っていうのがすごく豊富な上司なので、本当に何でも頼りになる方ですし、普段、職人っぽさもある中で、ユーモアも持っている方なので、日々楽しく仕事ができています」

串岡さんの背中を見て、少しずつお客さんに、自分の箔表現で提案できるレベルになってきた土屋さん。そんな土屋さんが目指す職人とは…

金箔職人・土屋 亮太朗 さん:
「お客さんからこれ作って欲しいって言われた時に、すぐに対応して、いろんなパターンで提案して、お客さんの要望にあった商品を作れるような、そういった職人になりたいなと思っています。こんなところにも箔があるんだなっていうところにはすごく驚いてほしいというか、喜びを感じてもらいたいなっていうのはあります」

1人前になることは、決して簡単な道のりではありません。

土屋さんを指導・串岡 功介 さん:
「自分を超える職人としての存在にはなってほしいけど、そのためにまだまだ足りないところとかもありますし、やっぱり反骨精神ですかね、そういうのがもっとあったら、よりもっと伸びていくのかな」

金沢箔を全国に、そして世界中に広めていきたい。

金箔職人・土屋 亮太朗 さん:
「失敗して学ぶっていうのが、やっぱりこれは3年間働いてきた中でも、やっぱり大きいところで、やっぱ失敗しないとわからないこともたくさんあるので、これから、どんどんどんどん失敗もしながら学びも深めて、どんどんどんどん一人前になっていきたいなと思います」

次世代を担う若手の奮闘は、これからも続きます。