『SEBASTIAN セバスチャン』主演ルーアリ・モリカからメッセージ動画到着 推薦コメントも
2026年1月9日より公開される映画『SEBASTIAN セバスチャン』で主演を務めたルーアリ・モリカのビデオメッセージと各界著名人からの推薦コメントが公開された。
参考:セックスワーカーたちの新しい価値観描く 『SEBASTIAN セバスチャン』2026年1月公開
2024年サンダンス映画祭で上映された本作は、セックスワーカーたちの新しい価値観にフォーカスし、小説家とセックスワークの狭間で揺れる青年の姿を描いた人間ドラマ。
監督を務めたのは、フィンランド出身の新人監督ミッコ・マケラ。今回の題材を選んだ理由として、マケラ監督は「2010年頃からロンドンではセックスワークに従事する若者たちが、主体的にその職業についていることを知った。生活苦や能力の問題で仕事を選んでいる訳ではない。そこが同じカテゴリーの他の作品と違う新しい視点なんだ」と語っている。
ロンドンに住み、将来を嘱望されている若い作家志望のマックス(ルーアリ・モルカ)。彼はデビュー作となる長編小説をリアルなものとするために「セバスチャン」という名前で男性相手のセックスワークの世界に足を踏み入れる。職業を通して体験する未知の世界。様々なクライアントと接していくうちに、マックスとセバスチャンの境界線を次第に見失っていく。
マックスを演じるのは、スコットランドとイタリアをルーツに持つモルカ。マーベルの新ドラマシリーズ『VisionQuest(原題)』のメインキャストに抜擢されたほか、ロンドン・ウエストエンドの舞台『クラークストーン』の演技で、ワッツオンステージアワーズ最優秀プロフェッショナルデビューパフォーマンス賞候補に。本作の演技でもフィンランドのユッシ賞やブリティッシュインデペンデントフィルムアワーズなどで新人俳優賞部門の候補に選ばれた。
公開されたビデオメッセージでは、モルカが「この作品を撮影できた時間は本当に素晴らしいものでした。あなたに楽しんでいただけたら嬉しいです」とコメント。「今回そちらに伺えず、とても残念です。私はずっと日本に行ってみたいと思っていましたので、いつか必ず伺いたいと思っています」と観客に対しメッセージを送っている。
あわせて公開された2つのショートクリップには、劇中でセバスチャンを演じるモルカの姿が切り取られている。
また、本作の主人公と自身のキャリアが重なるところもあると言う作家の望月もちぎ、セックスワーカーや性的少数者に寄り添う研究と活動で知られる青山薫神戸大学教授、画家のヒグチユウコら、各界の著名人から寄せられた推薦コメントも到着した。
【コメント】
・望月もちぎ(作家・ライター)
書くために生きるんじゃなく、生きるために書く。書いているから救われて、生きられる。あらゆるものが自己満足のためで。仕事も、人との繋がりも、セックスも、全部自分が生きるためにあって、自分の生の後にあるものだと思える映画でした。
・青山薫(神戸大学大学院国際文化学研究科教授)
「ほんとうの自分」とは誰か ─ 相手によって変わる。「ほんとうのセックスワーク」とは何か ─ 見方によって変わる。だから、あなた自身の性と愛と金と仕事の考え方を映す映画。今年の大人の1本におススメです。
・ヒグチユウコ(画家)
作品を生み出すための行動はリアリティを増すことができるのか?どうなんだろう。しかし、不思議とこの映画の中の描写は妙に納得されるところもある。生々しいシーンが多いも関わらず主演俳優の存在感と妙な清潔感がとても印象的。
・岩井志麻子(小説家)
夢想と冒険を結びつけられる人は、小説家には向いているが男娼には向いてない。男娼には何より慎重さが要る。
・よしひろまさみち(映画ライター)
超新星ルーアリの圧倒的美と生々しくもリアルなクライアントとの交流。揺れ動く心象風景の捉え方はお見事。
・児玉美月(映画執筆家)
この映画の主人公である作家は自身の創作について悲劇にはしたくないと信念を持っているが、それが『SEBASTIANセバスチャン』のクィア映画としての在り方そのものを決定づけている。
・真魚八重子(映画評論家)
主人公の執筆する小説が現実と並走し、いつしか文学の方が彼の生気を奪い去っていく。書く行為は魔物だ。
(文=リアルサウンド映画部)

