自分の世界から色がなくなったと感じる女性…「ちびっこしろにゃんの色彩屋さん」1-1


【漫画】本編を読む

学生時代から漫画を描くことが好きだった猫原のしさん(@nyan_boku)。現在はX(旧Twitter)などのSNSを中心に作品を公開している。以前投稿した『ちびっこしろにゃんの色彩屋さん』は、現実世界に疲れ切った大人たちが“あるもの”と出会い、色のある世界を取り戻していくエピソードだ。SNSで公開され3.7万件の「いいね」を獲得した。

■「大切なものの喪失」…作者自身が感じた「色のない世界」

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本作を描いたきっかけについて尋ねると、猫原のしさんは「コロナ禍真っ最中という時期でした。行動制限などで不安が広がり『色を見失ってしまった』人もいたと思います」と語った。自身もコロナ禍で出産・育児を経験し、不安や孤独を感じていたという。「たくさんの人に優しい色を届けられるような作品を作りたい」という思いから、本作の制作に至ったそうだ。

第3話では、くも膜下出血で妻を亡くしてから色のない世界を生きる夫が登場する。猫原のしさん自身は、どのような時に生活に「色がない」と感じるのだろうか。「今までの人生を思い返してみると、『大切なものの喪失』というのが色を失うきっかけだったなあと感じます。心にぽっかり開いた穴がどんどん広がって、世界がモノクロに感じることがありました」と、自身の経験を明かした。

■読者に委ねられたラストの「色」

物語の最後のシーンでは、カラフルな若い頃の夫が登場する。これは、色のある世界に戻れたということなのだろうか。猫原のしさんは「彼は現実だけではなく、思い出の中でも色を思い出せなくなっていました。ラストシーンでは若い頃の思い出・記憶に色がついています。現実世界でのことについては、ご想像にお任せします」と、結末は読者の想像に委ねられていることを示唆した。

また、本作に登場する「色彩屋」の白猫キャラクターについては、元々描いていたキャラクターを本作に合わせて3匹に増やしたという。「無表情に見えて表情豊かな顔のパーツ、2.5頭身の何とも言えない体型がチャームポイントです」と、キャラクターへの愛着を語った。

本作は、職場と家を往復する日々を送る女性、元カノを引きずる男性、そして妻に先立たれた夫など、充実していない日々を送る人々が、次第に色のある日常を取り戻していく姿を描いている。最近疲れていると感じる人は、ぜひ読んでほしい。

取材協力:猫原のし(@nyan_boku)

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