英国版『タイプR』登場? 軽量ボディに800馬力、高性能EVコンセプト ヴォグゾール
イメージ刷新を図る実験的モデル
英国の自動車ブランドであるヴォグゾールは、高性能EVのコンセプトカー『コルサGSEビジョン・グランツーリスモ(Corsa GSE Vision Gran Turismo)』を公開した。
【画像】英ヴォグゾールから電動ホットハッチ?【コルサGSEビジョン・グランツーリスモを詳しく見る】 全9枚
量産化の予定はないが、今後展開していくサブブランド『GSE』のポテンシャルをアピールするもので、車重1170kgのハッチバックボディに、合計出力800psのデュアルモーターを搭載している。

ヴォグゾール・コルサGSEビジョン・グランツーリスモ ヴォグゾール
プレイステーションのレースゲーム『グランツーリスモ』向けに開発された実験的なコンセプトカーだが、来年欧州で発売予定の新型コルサ(7代目)のデザイン要素も一部取り入れているという。
ヴォグゾールのデザイン責任者であるマーク・アダムスはAUTOCARの取材に対し、「適切なパフォーマンス」を備えた「手の届くポスターカー」を作り、「ブランドに対する人々の見方を変える」と同時に、若い世代にもアピールすることを目指したと語っている。
将来のデザイン方向性を予告
このコンセプトカーは、ヴォグゾールの親会社であるステランティスが開発中のSTLAスモール・プラットフォームを採用している。
ブランドの主力モデルとして英国で親しまれている『コルサ』の名前を付けたことには、ある意図があるのだという。

ヴォグゾール・コルサGSEビジョン・グランツーリスモ ヴォグゾール
「コンセプトモデルを作るとなると、全高1m、全長5mといったものになることが多い。空想としては素晴らしいですが、人々にとって本当に意味があるのでしょうか? 『コルサ』のバッジを付けると、にわかに現実味を帯び始め、コンパクトなモデルになるのです」とアダムス氏は説明する。
注目すべきは、82kWhと大容量のバッテリーを採用している点だ。現行のEVモデルであるコルサeでは52kWhが最大だ。
エクステリアデザインは過激なものだが、将来の量産車を念頭に置いた要素も見られる。例えば、ライトには『コンパス(Compass)』と呼ばれるヴォグゾールのシグネチャーを取り入れている。
また、フロントエンドの『バイザー(Vizor)』デザインも再設計されている。現行型はブラックのパネルを使用しているが、コンセプトカーではデイタイム・ランニング・ライトを内蔵した透明のパネルとなっている。ブランドのモチーフであるグリフィンも点灯する。
アダムス氏によると、伝統的なデザインと新しい要素の融合を模索しているようだ。
インテリアは簡素なものだが、斬新なアイデアも見ることができる。例えば、バケットシートは大きく2つに分割されており、背もたれはロールケージから吊り下げられ、シートはフロアに固定されている。これにより「クルマの中で最も重い部品の1つ」が大幅に軽量化されたという。
タッチスクリーンは一切搭載されておらず、少数の物理スイッチのみが備わっている。
タイプR相当のサブブランドへ
7月、ヴォグゾールは最高出力280psの『モッカGSE』を英国で発売し、パフォーマンス重視のEVサブブランドとしてGSEを再スタートさせた。
今回のコルサGSEビジョン・グランツーリスモは、GSEの将来の方向性を示している、とアダムス氏は言う。

ヴォグゾール・コルサGSEビジョン・グランツーリスモ ヴォグゾール
デュアルモーターパワートレインから合計出力800psと最大トルク81.5kg-mを発揮し、重量はわずか1170kg、0-100km/h加速は2.0秒とブガッティ・シロンよりも速い。最高速度は320km/h。
このクルマはゲームのグランツーリスモの中でしか運転できないが、アダムス氏によると、上記のスペックは「現実的」なものであり、「理論的には」量産モデルにも採用できるという。
空力性能も重視しており、リアのアクティブスポイラーは高速走行時の空気抵抗を減らして安定性を高めつつ、コーナリング時にはエアブレーキとしても機能する。
さらに、減速時に運動エネルギーを回収するKERS(キネティック・エナジー・リカバリー・システム)を採用。レーシングスタイルの四角いステアリングホイールも特徴的だ。
GSEの全体的な目標は、ホンダの『タイプR』のように、唯一無二のパフォーマンスバッジに成長することだ。
「それがヴォグゾールが目指すところです」とアダムス氏は語る。「このコンセプトは、未来を見据えたビジョンと、わたし達が常にGSEに求めてきたものを体現しています。わたし達の決意の表れなのです」
