バレンシア戦で人種差別の被害に遭った久保。(C)Getty Images

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 周知の通り、1月19日に開催されたラ・リーガ第20節のバレンシア戦で、レアル・ソシエダ久保建英が敵のサポーターから人種差別を受けた。

 ベンチスタートだった久保がタッチラインの恥でウォーミングアップを始めると、一部のホームサポーターから、「チノ(中国人)、目を開けろ、チノ、お前はチノだ!」というヤジが飛んだのだ。
​​​​​【動画】ウォーミングアップ中の久保が人種差別を受けた場面
 ソシエダは、「メスタージャ・スタジアムの一角でバレンシアのファン数名が当クラブの選手数名に人種差別やその他の侮辱行為を行なったことを強く非難する」と声明を発表。小さくない問題となった。

 アジア人に対して、「チノ」「目が細い」と表現するのは、一般的に差別表現だとされている。では、中国ではどんな反響があったのか。
 
 中国メディア『直播吧』は「クソだ。バレンシアのファンは以前、ヴィニシウスに対して人種差別をし、今回はクボに対して人種差別をした」と見出しを打ち、こう糾弾した。

レアル・ソシエダのクボが一部のバレンシアファンから差別を受けた。バレンシアファンの中には『中国人!目を開けろ!』と叫ぶ者もいた。バレンシアのファンが人種差別的な事件を起こすのはこれが初めてではない。以前に最も悪名高かったのは、2023年にバレンシアのホームで行われたレアル・マドリー戦で、多数のバレンシアファンがヴィニシウスに対して人種差別的な暴言を吐いたことだ」

 また、同国のファンからは「暴挙だ」「このチームは降格すべきだ!」「ゴミのようなチームだ」「降格に値する」「どうすればこの問題を解決できるのか?」「最下位なのも頷ける」といった怒りのコメントが寄せられた。

 もちろん、このような愚行を犯したのは、ごくわずかなファンだ。だが、同じスタジアムで繰り返された差別に厳しい声が上っている。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部