交趾(こうち)焼で作られた2首の和歌が壁に残る南部・嘉義市の国定古跡「嘉義城隍廟」。写真上部のは源頼朝の歌。

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(嘉義中央社)南部・嘉義市に残る国定古跡「嘉義城隍廟」の本殿両側の壁には、交趾(こうち)焼で作られた2首の和歌が保存されている。廟の中に交趾焼の和歌が残されているのは台湾でここのみで、独特の東洋的な雰囲気を漂わせている。

同廟は清朝時代の1715年に建立され、2015年に国定古跡として登録された。

2首の和歌は源実朝の「山はさけ 海はあせなむ 世なりとも 君にふた心 わがあらめやも」と、本居宣長による「しきしまの やまと心を 人とはば 朝日ににほふ 山ざくら花」。

同廟で総幹事を務める葛永楽さんはこの2首について、日本統治時代の皇民化運動で廟が取り壊されないようにするためのものだったと説明。2首はいずれも戦時中、愛国精神が表現されているとする「愛国百人一首」に選ばれている。

同廟は地元の人々にとって重要な信仰の場となっており、毎年旧暦8月1日には盛大な宗教行事が催される。

(蔡智明/編集:荘麗玲)