「年収400万円台」ならトヨタ高級ミニバン「アルファード」は買えるのか? 一括とローンで異なる必要年収とは

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アルファードを現金一括で購入した場合いくらかかる?

 トヨタの高級ミニバン「アルファード」は、日本自動車販売協会連合会が公表している新車販売台数ランキングによると、2022年1月-4月までの販売台数は、常にトップ10以内をキープしています。

トヨタ「アルファード」の最上級グレードは「どのくらいの年収」があれば手が届くのか?

 勢いが止まらないアルファードですが、エントリーグレード「X」(ガソリン車/2WD/8人乗り)で359万7000円。

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 最上級グレード「エグゼクティブラウンジS」(ハイブリッド車/E-four/7人乗り)で775万2000円とグレードによって大きく価格が異なるのが特徴的です。

 では、このアルファードを無理なく手に入れるためには、少なくともどのくらいの年収があるとよいのでしょうか。

 今回は、アルファードのなかで、もっともリーズナブルなエントリーグレードの「X(ガソリン車/2WD/8人乗り)」の見積もりをもとに検討してみます。

 まず、ボディカラーは、もっとも人気の「ブラック」を選択。こちらはとくに追加費用はかかりません。

 そしてディーラーオプションでは、エクステリア関連のパーツは特に設定しません。
 インテリアは「フロアマットセット(ロイヤルタイプ)エントランスマット無」を追加。追加費用は9万5700円となります。

 また、トヨタでは基本的にナビがオプション設定となっているため、6万9300円の「エントリーナビキット」を追加。

 さらに、現在のクルマでは必須といえる「ETC車載器(ビルトイン)ベーシックタイプ」1万8700円を設定すると、オプションの合計価格は18万3700円です。

 加えて、購入時に必ず加入する必要がある自賠責保険料の2万77700円、自動車税種別割の4万3500円、自動車重量税4万9200円、そして自動車環境性能割9万2600円がかかります。

 そのほか、販売諸費用8万2280円が追加され、オプション価格と税金・諸費用で合計47万9050円がかかります。

 この価格を、前述した車両本体価格359万7000円に追加した合計407万6050円が、アルファードのエントリーグレードを購入するのに必要な最低価格です。

アルファードの購入、どれだけ年収があると良い?

 では、このアルファードのエントリーグレードを購入するには、どのくらいの年収があると良いのでしょうか。

 一般的な基準として「新車価格の上限は年収の半分程度」というものがあり、その前提を基準とした場合、少なくとも約800万円程度の年収があると良いことになります。

 ただ、年収800万円というのは決して低いハードルではありません。

 国税庁が公表している民間給与実態調査によると、2020年度において800万円以上の年収を得ている日本国民は、国民全体の10%にも満たないことがわかります。

アルファードには特別仕様車「 S“TYPE GOLD III”」シリーズが設定されているが人気が高いという

 ただし、アルファードは2021年の新車販売台数で堂々の4位にランクインしており、日本でもっとも売れているクルマのひとつです。

 もちろん法人需要などもありますが、すべてのユーザーが現金一括で購入しているわけではないようです。

 アルファードの人気の理由のひとつに、圧倒的なリセールバリューの高さがあります。

 そのため、残価率も3年で55%、5年で39%比較的高めに設定されていることから残価設定ローンを活用すると割安感が出るという特徴があります。

 トヨタが提供している残価設定型プランの60回払い(頭金無し、ボーナス支払い無し、年率4.8%)を利用した場合、月々の支払額は約5万1000円となります。

 月々のローンの返済額を手取り月収の20%以下であるとした場合、60回払いの場合、手取り月収約30万円、年収に換算するとおよそ450万円程度あれば、アルファードのエントリーグレードを手に入れることが可能です。

 しかし、残価設定ローンには、契約期間終了後の返還もしくは残債の精算、あるいは再ローンの必要があったり、走行距離に制限があるなどの制約条件も多くあるため、現金一括での購入と単純比較することはできません。

 それでも残価設定ローンを活用することで、アルファードを手に入れるハードルはかなり下がり、それが結果としてアルファード人気を下支えしていると見られています。

※ ※ ※

 たしかに、残価設定ローンを活用すればアルファードを手に入れることはそれほど難しくないかもしれません。

 ただし、無理なローンは身を滅ぼすことにもなりかねません。現金一括での購入や通常のローン、残価設定ローン、さらにはサブスク(個人向けリース)など、様々なパターンを比較検討し、自身にあったプランを選ぶことが重要です。