日本の製造業は海外に多くの生産拠点を持っており、産業の空洞化が懸念されたこともある。では、日本の製造業は海外進出によって衰退したのだろうか。(イメージ写真提供:123RF)

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 日本の製造業は海外に多くの生産拠点を持っており、産業の空洞化が懸念されたこともある。では、日本の製造業は海外進出によって衰退したのだろうか。中国メディアの騰訊はこのほど、日本の製造業に関する動画を配信し、「日本の製造業は空洞化しているのかどうか」を論じている。

 動画ではまず、日本企業が海外に目を向けるようになったのは高度経済成長期の70年代だったと振り返った。後にバブルが崩壊したことで経済が低迷し、「産業の空洞化」になるかと思われたが、製造業の国際競争力は強いままで、就業機会もさほど失われず、「結局、産業の空洞化は起こらずじまいだった」と振り返った。

 日本の製造業はどのようにして空洞化を回避したのだろうか。動画では理由が2つあると分析している。1つは「日本の大企業は国内に研究所を持っていたこと」だ。海外に生産拠点を作ったが、国内での研究開発に関する規模を小さくすることはなかったとしている。2つ目は、日本の文化ともいえる「匠の精神」を持っていることだ。このため製造業は高い競争力を維持できているとした。

 動画では、日本は今でも製造業で高い品質と競争力を保持しており、「ハイエンド製造業で世界一流の品質を誇っている」と称賛した。ただ、それが足をひっぱる形になり、新しい分野のAIや電子マネーなどでは後れを取っているとも付け加えている。

 近年「産業の空洞化」問題はあまり話題になってこなかったが、コロナ禍でマスクなどの物資が不足したことで、改めてサプライチェーンが見直されるようになった。日本にある多数の中小企業を守るためにも、産業の空洞化は避けたいところだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)