『PUBG』が課金ガチャ正式導入へ。最高レアは排出率0.16%、トレードで一攫千金も
キャラクターの衣装やアクセサリが確率で手に入るアイテム箱(クレート)に、有料のカギが必要な種類が標準で加わります。
手に入れたアイテムは、Steamのマーケットプレイスを通じたプレーヤー間の売買やプレゼントにも対応。
更新:『PUBG』ついに正式サービス開始。9か月で2500万本販売のバトルロイヤルゲーム(2017年12月)
ドン勝こと『PUBG』、未踏の同時プレーヤー数300万人を達成 - Engadget 日本版(2017年12月)
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PUBG にはゲーム内で与えられる報酬ポイント(BP)と交換するランダムアイテムボックス(クレート)の仕組みがあり、 開いて手に入る衣装アイテムでプレーヤーキャラクターの外見をカスタマイズできます。
従来はBPを「サバイバー」「ワンダラー」どちらかのクレートとランダムで交換でき、開ければ各クレートごとに異なる20数種類のアイテムからひとつが手に入りました。
最新のアップデートでテストサーバに実装された新クレートシステムでは、「バイカー」と「デスペラード」の新しいクレートが追加。全4種類の箱からランダムでどれかが手に入るようになりました。確率はデスペラード40%、バイカー40%、従来のサバイバー10%、ワンダラー10%。
どれもゲームを遊ぶだけで与えられるポイントBPと交換しますが、このうちデスペラードのみ、有料2.5ドルのカギを別に購入しないと、開いて中身のアイテムにアクセスできません。昨年試験的に導入されたGamescom箱と同じ仕組みです。
デスペラード箱もバイカー箱も、含まれるアイテムの種類と排出率はすべて公開済み。たとえば課金が必要なデスペラード箱の中身は、一番多いのが革ブーツ(黒)やノースリーブタートルネック(灰色)の8%。
レアなものになると、アビエーターサングラスが1.30%、革のフーディー(バーカー)が黒白それぞれ 0.32%など。もっとも希少なのは、レオパード柄の布マスク 0.16%。無料で開ける新クレートのバイカーでは、もっとレアな袖なしバイカージャケット 0.01% などもあります。
いずれにせよ、一般的なソシャゲの課金ガチャと異なるのは、
・ガチャを回すための課金はできない。有料で販売するのは、ある種類のクレートを開くカギのみ。
・クレートと交換するポイントBPはゲーム内でしか稼げない。交換は週に最大6箱まで、レートは急激に上昇する
・クレートから出るのは、キャラクターの外見を変える服や装備のみ。ゲーム内の数値的な有利不利には一切関係がない。
といった点。
強い武器や乗り物、消費アイテムなどは含まれず、見た目が変わるだけです。気に入ったアイテムが出るまで課金でクレートを入手し続けるようなことも、PUBGのシステムの範囲内ではできないようになっています。
(補足。先に敵を見つけたほうが圧倒的に有利なゲームのため、外見にも若干はゲーム的な意味があるといえばあります。ただし地形に紛れるギリースーツなど明らかに有利なものは、クレート入手扱いではなく、拾ったゲーム内でだけ有効なアイテムとして別に実装されています)。
開発元によれば、クレートの数を1プレーヤーにつき週6つまでに制限したのは、クレートの総数とアイテムのインフレを防ぎ、レアリティを維持するため。
さらに、箱の交換レートは急激に上昇するようになっており、一箱めは下手ですぐ死んでも10試合程度で稼げる700 BP、二箱めは倍の1400 BP、6個めは10倍の7000 BP。週ごとにリセットされます。
6個ぜんぶ交換すると約3600 / 箱になり、ひと試合で稼げるBPはたかが知れているため、週6つを交換するのは相当な労力が必要になります。
このように、強いカードやお気に入りのキャラクターのために何十万や何百万をつぎ込むこともあり得るゲームと比べれば、まあホワイトで穏当といって良いシステムです。

ただし、これはあくまでPUBGというゲーム内のエコシステムに限った場合の話。配信プラットフォームの Steam は、コレクションやカスタマイズ用アイテムなどをプレーヤー間で売買やプレゼントできるコミュニティマーケットプレースの仕組みを備えており、PUBG もこれに対応します。
つまりマーケットプレースを介することで、特定のアイテムやクレート自体を直接、現金があるかぎりいくらでも購入可能です。
実際にマーケットプレースをPUBGで検索すると、女子制服セットが10万円台、PUBGのクリエイティブ・ディレクター、ブレンダン・グリーン氏のアバター PLAYERUNKNOWN と同じ衣装セットが20万円など。トレンチコートだけなら約5万円で出品多数。

好みの外見のキャラクターで遊びたいけれど、何百時間もプレイしてポイントを稼いだり低確率ガチャで一喜一憂したくない、金ならある、というプレーヤーならば、いきなりマーケットプレースで揃えてゲームに臨むこともできます。
逆にいえば、要らないレアアイテムを販売することで、Steamクレジットを稼ぐことも可能といえば可能です。
(Steamクレジットは規約上現金ではなく、Steamのゲームやデバイスやコンテンツやアイテムを買うためにしか使えません。しかしプレーヤー間でアイテムの取引やプレゼントが可能であることから、当事者間や外部のサービスを通じて、いわゆるリアルマネーでの売買やアイテム換金が行われているのも現実です。
クレートシステムは多くのゲームが導入するようになりましたが、クジ運で景品が手に入り、別の主体のサービスを経由すれば換金もできることで、国や法律によっては規制されるギャンブルにあたるのではないか、という問題もあります)。

PUBG は2017年3月にSteamでリリースされてから12月の正式サービス開始まで、開発中プレビュー扱い(Early Access) ではあったものの、無料ではなく約3000円の有料買い切りゲームです。
約9か月で2500万本というモンスター級の売れ行きで大きな収益を上げていることは確かですが、正式版サービスを開始した今もアップデートやコンテンツ追加が続く作品だけに、今後のビジネスモデルについても注目されています。
今回テストサーバに実装された新クレートシステムは、テストが終了しだい本番のライブサーバに導入される予定。
現在は開発途上のゲームプレビューとして販売中の Xbox One 版や、その後に控えるであろう他機種版、さらなる新マップやコンテンツの追加も含めて、PUBGの今後はまだまだ計り知れません。
しかし今のところ、課金クレートが正式導入予定されてもゲーム内の性能や遊びやすさに影響がなく、払いたい人には市場が用意されるという、プレーヤーにストレスの少ない仕組みなのはありがたいところです。
