補強が実現しなかった落胆は、言葉の暴力につながるのか。ラツィオの人間は、それをよく分かっている。FWブラク・ユルマズやFWファビオ・クアリアレッラ、FWアルベルト・ジラルディーノといった選手たちを獲得できなかったことに対し、2日から3日にかけ、ラツィオには山のように抗議のメールが届いた。

問題は、そのすべてが正当なものではなかったということだ。いくつかのメールには、クラウディオ・ロティート会長とイグリ・ターレSD(スポーツディレクター)に対し、死を連想させる脅迫が含まれていたのである。「縛り首になるだろう」「朝になったら冷たくなっているだろう」といったものだ。

ローマという街は、常にぎりぎりなのだ。厳しい黒星だったとはいえ、わずか2試合での敗北と、補強が実現しなかっただけで、昨季のコッパ・イタリア優勝と、夏を通じてそれを祝ってきたことが忘れられてしまったようである。

だがいずれにしても、ユルマズ移籍が実現しなかったのは、ロティート会長の責任ではないのかもしれない。イタリア側の仲介役だったヴァレリオ・アントニーニ氏は、『ラツィオ・スタイル・ラジオ』で、このように話している。

「全員が彼をローマに連れてくるつもりだった。だが、代理人が実質的にロティート会長を脅したんだ。ブラクやガラタサライとの合意を知っていて、ね。ロティート会長はユルマズのことをすごく信じていたから、とても喜んでいたんだ。1100万ユーロ(約14億5000万円)に400万ユーロ(約5億3000万円)のボーナスという最後のオファーを、ガラタサライは受け入れていたんだ」

「だが、代理人が大げさな手数料を要求したんだよ。250万ユーロ(約3億3000万円)だ。そして、交渉は破談してしまったのさ。ロティート会長は5%の手数料を受け入れていた。だが、代理人の要求は倍額だよ。ガラタサライの会長も落胆し、代理人の要求に驚いていた」