チュニジア代表

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 今大会の日本代表は史上最強との呼び声が高い。グループリーグ初戦は、格上の強豪オランダ相手に見事なサッカーを披露し、2−2の引き分けに持ち込んだ。今日行われるチュニジア戦を勝ち抜くためには、意外な選手がキーマンになるという。

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 チュニジア代表は古(いにしえ)に栄えた都市国家の名にちなんで「カルタゴの鷲」と呼ばれる。アフリカ予選を全10試合、無失点で抑えた堅守が持ち味だが、

「グループリーグ初戦でスウェーデンに1−5の大敗を喫した以上、予選の相手国のレベルが低かったと見るしかありません」

 と、スポーツライターの加部究氏は語る。

 試合後の同16日にはチュニジア・サッカー連盟が、サブリ・ラムシ監督の解任を決める混乱ぶりで、

「日本にとっては、普段通りの力を出せば勝てるチームでしょう。チュニジア戦に快勝した後、グループリーグ最終節のスウェーデン戦には主力を温存させる余裕を持って臨む。これが理想的な展開です」(同)

「試合が膠着してしまう可能性」

 もっとも“W杯で簡単に勝てる試合は一つもない”との格言もある。実際、日本は前大会のグループリーグでドイツとスペインという両強豪を撃破したものの、格下のコスタリカに敗れている。決勝トーナメント進出は遂げたが、1試合目のクロアチア戦に負け、ベスト16で姿を消した。

チュニジア代表

 サッカーデータアナリストの佐藤祐一氏はこう言う。

「今回、後がないチュニジアは死に物狂いで日本に挑んでくるはずです。本来の強みである堅守からのカウンターを徹底するつもりでしょう。日本としては引いて守る相手を攻めあぐねて、試合が膠着(こうちゃく)してしまう可能性も考えられます」

 にわかファンにとっては、得点の少ない“退屈な試合”になるかもしれない。

 無論、引き分けるか、あるいは敗れるようなことがあれば、グループ突破自体が厳しくなるだろう。

センターバック

 日本は無事勝利を収めることができるのか。前出の加部氏に、オランダ戦を踏まえた見解を聞くと、

「堂安律選手や中村敬斗選手といった両翼はもちろんのこと、FWの上田綺世選手、トップ下を務めた久保建英選手や前田大然選手まで、全アタッカーが献身的に守備にも集中し続けました。オランダにはまねのできない、すごい戦い方だと思いましたよ」

 2点を奪われたが、守備が十分通用していたのは間違いないという。

 一方で問題視される攻撃力について、スポーツライターの大塚一樹氏によれば、

「日本が自ら仕掛け、相手陣営を崩し切った場面は非常に少なかった」

 実際、日本がオランダに放った10本のシュートのうち、ゴール枠内に飛んだものは3本だったという。

「初戦は相手へのリスペクトから、慎重になり過ぎたきらいがありました。しかし、チュニジア戦ではポジションチェンジを繰り返すなどして攻撃を畳みかけ、守備のブロックを崩さなければいけません。どれだけ多彩な崩しを披露できるかがポイントです」(同)

 前出の佐藤氏は、そのためのキーマンを挙げる。

「渡辺剛選手や伊藤洋輝選手といったセンターバックです。攻撃陣だけでなく、彼らが機を見てゴール前に走り込み、チュニジアのDF陣に対して数的優位を作り出す。こうした戦い方で先制点を奪えば、後は順当に試合をモノにすることができるでしょう」

 選手全員が守備と攻撃の両方を高いレベルで担う。やはり日本はチームワークが命なのである。

「週刊新潮」2026年6月25日号 掲載