どんな苦しみも批判も乗り越えてきた長友。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

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「すべてぶつける」

 オランダ戦前日(現地時間6月13日)のミックスゾーンで、自身5度目のワールドカップに臨む長友佑都は次のように覚悟を示した。

「カタール大会で悔しい思いをして、この4年間、ふつふつと湧き上がる思いを抱えてやってきたので。苦しいことを乗り越えて今があるので、すべてをぶつけるだけです」

 長友にとって、北中米ワールドカップは過去4大会とは異なる意味を持つ舞台だ。そこで「今年は怪我もあって苦しんでいた時期もありました。今大会にかける思いは、これまでと違うのでは?」と尋ねると、「そうですね」と声のトーンを落としながら、率直な胸の内を明かした。

「苦しいことが多かったですね、正直ね。でも、その分、強くなりましたよ。たくさん叩かれ、批判されたときもあるし。それでもそれをエネルギーに変えて。僕にとっては仙豆なんでね、批判は。なんでそれを乗り越えて強くなってきたので。このワールドカップで、皆さんにお見せしたいなと思いますよ」
 
 メンバー発表5日前の試合後、長友は自分が選ばれるか「分からない」と言った。どこか不安を隠しきれない表情だった。

 しかし、日本代表の国内合宿が始まってから、その表情は一変。どんな苦しみも批判も力に変えてきた男の顔には、確かな充実感が漲っていた。

取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長/現地特派)
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