21年から千葉でプレーする鈴木。頼れるキャプテンとしてチームをけん引する。写真:梅月智史(サッカーダイジェスト写真部)

写真拡大 (全3枚)

 攻守の重要局面となる「バイタルエリア」で輝く選手たちのサッカー観に迫る連載インタビューシリーズ「バイタルエリアの仕事人」。第65回は、ジェフユナイテッド市原・千葉の鈴木大輔だ。

 2010年にアルビレックス新潟でプロキャリアをスタートした鈴木は、13年に柏レイソルへ移籍。16年には当時スペイン2部のヒムナスティック・タラゴナに活躍の場を移し、18年に柏へ復帰すると、19年には浦和レッズに加入。21年からはジェフユナイテッド市原・千葉に在籍し、初年度から主将としてチームをけん引。昨シーズンには17年ぶりのJ1昇格に貢献した。

 しかし、千葉はシーズン移行前の特別大会となるJ1百年構想リーグで、厳しい戦いを強いられる。地域リーグラウンドEASTでは最下位。順位決定戦のプレーオフラウンドも敗れ、20位でシーズンを終えた。

 大きな歓喜と悔しさを味わった36歳のDFに、まずは悲願を達成した25年シーズンを振り返ってもらった。
 
――◆――◆――

 昨シーズンは、スタートダッシュを切れたのが大きかったです。5月、6月から夏にかけて勝てない時期もあり、ずっと首位を走っていたなかで、追い上げられてくる難しさも感じながら、苦しい時間を過ごしました。

 ただ、そこをチーム全員で乗り越えたからこそ、最後にまた自分たちらしさを取り戻すことができたと思います。最終的にプレーオフを戦って昇格を決めたという意味では、トータルで自分たちを信じ切れたシーズンだったと感じています。

(監督の小林)慶行さんになってから、昨シーズンが始まる時点で2年間、積み上げてきたものがありました。なので昨年は、自分たちがやるべきことや表現したいサッカーを理解したうえでプレーしていたと思います。その2年間では昇格できなかったり、プレーオフに進めなかったり、プレーオフで敗れたりと、悔しい思いもしてきました。

 そうしたなかで、一つひとつの球際や守備時の細かい立ち位置、プレーのやり方なども含めて、「勝負にこだわらなければいけない」ということを、3年目だった昨シーズンは改めて見直して取り組みました。練習から一つひとつの勝負にこだわることを徹底できたからこそ、昨年の結果につながったと思います。

 それでも、相手に対策されたり、自分たちらしさを出せなかったりする試合はシーズン中にありました。ただ、そういう時でもブレずに続けられたのが良かったと思います。
 
 悲願のJ1復帰を果たした千葉。しかし、待ち受けていたのは厳しい現実だった。百年構想リーグの地域リーグラウンドでは18試合でわずか3勝に終わり、順位は一番下の10位。この事実を鈴木はどう捉えているのか。浮き彫りになった課題、そして実際にJ1で感じた差も語ってもらった。

――◆――◆――

 EASTで最下位という結果は、しっかり受け止めなければいけないと思っています。個人としてもチームとしても、絶対的にレベルアップする必要があるという現実を受け止めるべきだと感じています。

 ただ、その一方でできていることも多く、自分たちがこれまで積み上げてきたことが通用している部分もたくさんあります。自分たちが思い描いた形で試合を進められる時間帯は増えてきていますし、実際にそうした内容の試合も多くありました。

 ただ、勝負どころで結果につながっていないのが現状です。だからこそ、この半年間で良いチャレンジはできていると思いますし、個人それぞれが一つ殻を破って、様々なプレーに挑戦している。チームとしても少しずつアジャストできているという点では、確実に積み上げられていると思います。
 
 その次の段階として、チャレンジしたうえで「どうやって結果を出していくのか」という部分にフォーカスする必要があります。それは日々の練習の細かいところに隠れていると思っています。