人との協力が苦手な子どもに教えたい、おうちでできる「せーの」の練習とは?【発達が気になる小学生のおうちサポート帖】
先生と友だちと「対人関係の悩みごと」とおうちサポート
人と協力することができない
困りごと【人と協力することが増える学校生活】
小学校の授業では、隣の席の人や班の人たちと話し合ったり、意見をいい合ったりする場面があります。
違うことをしていて話し合いに参加できなかったり、意見をいえなかったりすると話し合いの場ではとり残されたり、やる気がないと思われて話の輪に入れてもらえなかったりするかもしれません。逆に、自分の意見ばかりを押し通そうと進める場合は、まわりからはよく思われず話を聞いてもらえないかも。
また、協力したいのに大人数が苦手でみんなの前では思うように協力ができない子もいるかもしれません。
考えられる背景【自分のやり方でやりたい、自分のペースでやりたい】
社会性が幼かったり、他人への関心が低かったりして話し合いに参加できず、ひとりで進めようとしてしまうのかもしれません。自分の意見を押し通そうとすると、他の子どもがついてこれないということもあります。話し合いの場などで、「自分勝手」「協力的じゃない」と思われてしまうかもしれません。
また、人と息を合わせることが難しい子もいます。相手と物をもち上げるときの「せーの」のかけ声に合わせることがわからないこともあります。
サポートポイント【「せーの」をいうタイミングを伝える】
友だちと一緒に机を運ぶとき「せーの」をいう前にひとりでもち上げる、「せーの」ですぐにもち上げない、相手の準備が整っていないのに「せーの」といってしまう。声をかけて息を合わせることがわかっていないのかもしれません。
その場合は、「『せーの』といってからもち上げるよ」とあらかじめ伝えてからもち上げてみます。おとなが「準備はいい?」と聞いてみたり、相手に「準備はいい?」とたずねさせたり、途中で「ちょっと待って」と、子どもに止まってもらい相手が用意できるのを待つなど、相手に合わせることを教えましょう。
また家庭でのお手伝いもよい練習になります。掃除のときひとりが椅子をもち上げて、もうひとりが掃除機をかける、調理中にひとりはボウルをおさえ、もうひとりが混ぜるなど身近なことからやってみてください。
グーパージャンプおとなが長座で床に座り、子どもは座っているおとなの足をまたいで立つ。かけ声に合わせて、立っている子どもはジャンプをして足を閉じる。座っているおとなは、足を開く。
マットの上に子どもが立ち、おとなはマットをもち、子どもがジャンプをしたタイミングでマットを抜いたり、入れたりをする。
相手の準備ができているか見る。
やる前に「いくよ」「準備はいい?」と聞いて返事があってから進めてみる。
「せーの」→「ジャンプ」とかけ声と動くタイミングを確認する。
相手と目を合わせて「せーの」という。
【出典】『発達が気になる小学生のおうちサポート帖』監修:湯汲英史
【監修者情報】
湯汲英史
公認心理師・精神保健福祉士・言語聴覚士。早稲田大学第一文学部心理学専攻卒。現在、公益社団法人発達協会常務理事、練馬区保育園巡回指導員などを務める。
著書に『0歳~6歳子どもの発達とレジリエンス保育の本―子どもの「立ち直る力」を育てる』(Gakken)、『子どもが伸びる関わりことば26―発達が気になる子へのことばかけ』(鈴木出版)、『ことばの力を伸ばす考え方・教え方―話す前から一・二語文まで―』(明石書店)、監修書に『心と行動がよくわかる図解発達障害の話』(日本文芸社)など多数。
【イラストレーター】
本田佳世、こやまもえ
