イラン首都テヘランに展示された「シャヘド136」ドローン=2025年11月12日/Yuji Yoshikata/AP/File

CNNイランは、停戦が始まった4月初めから6週間のうちに一部のドローン(無人機)生産を再開している。これは、米イスラエルによる攻撃で低下した軍事能力を急速に再建しつつある兆候だ。米国の情報評価に詳しい情報筋2人が明らかにした。また、4人の情報筋はCNNに対し、米国の情報はイラン軍が当初の推定よりもはるかに速いペースで再建を進めていると語る。

現在の紛争で破壊されたミサイル基地、発射台、主要兵器システムの生産能力の復旧を含む軍事能力の再建は、トランプ大統領が万が一爆撃作戦を再開した場合にイランが地域の同志国にとって重大な脅威であり続けることを意味するという。また、米イスラエルによる攻撃がイランの軍事力を長期的にみてどの程度低下させたのかについても疑問を投げかけている。

兵器部品ごとに生産再開にかかる時間はまちまちだが、米国の情報評価では、イランは6カ月以内にもドローン攻撃能力を完全に再建できるとみられている。情報筋の1人である米当局者はCNNにそう述べた。

ドローン攻撃は地域の同志国にとって特に懸念される事態だ。敵対行為が再開された場合、イランは大幅に低下しているミサイル生産能力を補うために、発射するドローンを増やし、射程内に十分収まるイスラエルや湾岸諸国への攻撃を継続する可能性がある。

トランプ氏は、戦争終結の合意に達しない場合、イランに対する戦闘作戦を再開すると繰り返し警告。19日には再開まであと1時間のところまで来ていたと公式に発言した。そのため、こうした軍事能力が実際に問題となりうる。

イランが想定よりも速く再建を進められるのには、ロシア中国から受けている支援から、米イスラエルが期待していたほどの損害を与えられなかったという事実に至るまで複数の要因が組み合わさっているという。例えば、中国は紛争中でもミサイル製造に使用できる部品をイランに提供し続けている。もっとも、その規模は米国による封鎖で縮小している可能性が高い。

中国外務省は記者会見でミサイル製造部品を提供しているとの主張について「事実に基づくものではない」と否定した。

一方、米国の最近の情報評価によれば、イランは米イスラエルによる攻撃で深刻な損害を受けたにもかかわらず、依然として弾道ミサイル、ドローン攻撃、防空能力を維持している。つまり、軍事生産能力の迅速な再建はゼロからのスタートではないということだ。

米中央軍は情報に関する事項については語らないとして、コメントに応じなかった。

2人の情報筋が以前、CNNに情報評価として伝えたところによると、イランには依然として数千機のドローンが存在している。これは同国のドローン攻撃能力の約半分に相当する。

情報ではイランの沿岸防衛巡航ミサイルの大部分も損傷していないことが示されており、米国が船舶への攻撃を行いつつも沿岸軍事資産に対する空爆に重点を置いていないことと一致している。これらのミサイルはイランホルムズ海峡の通航を脅かすための重要な能力となっている。

総じて米国の最近の情報は明らかに、今回の戦争がイランの軍事能力を低下させたものの破壊はしていないという事実を伝えている。同時にイラン側は攻撃後に迅速に再建を進め、戦争の長期的影響を事実上限定できることも示している。

米国の最近の情報評価に詳しい情報筋の1人はCNNに対し、イランの国防産業基盤に与えた損害は、再建能力を年単位ではなく月単位で遅らせただけの可能性が高いと述べた。イランの国防産業基盤の一部は無傷のまま残っており、それが一定の能力を再建する時間軸を一層加速させうるという。