堤真一「GIFT」失速の理由 スポ根は時代に合わず、SNS考察も弱く…日曜劇場の“勝ちパターン”から外れた誤算
視聴率1桁スタート
TBS系で放送中の日曜劇場4月期連続ドラマ「GIFT(ギフト)」(日曜午後9時)の視聴率が伸び悩み“話題”となっている。初回の平均世帯視聴率(12日放送)は9.4%と約4年ぶりの1桁スタートとなり、続く第2話(19日)は8.7%、第3話(26日)は8.5%へ。個人も5.7%→5.3%→5.0%と下落トレンドなのだ(ビデオリサーチ、関東地区調べ)。
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日曜劇場の視聴率は同局の“看板番組”として2桁台キープが当然視されているため、同局にとっては歯痒い成績だろう。放送ライターが言う。
「主演の堤真一がブラックホールを研究する天才宇宙物理学者・伍鉄文人に扮し、山田裕貴、有村架純、吉瀬美智子、さらには山口智子とKis−My−Ft2の玉森裕太らが豪華共演しています。パラスポーツである車いすラグビーを舞台に、弱小チームに立ちはだかる難問に伍鉄が解答を出しながら仲間や家族の大切さ、勝利とは何かを知っていく感動ストーリーです。

TBSとしては1月期日曜劇場の『リブート』から7月期に始まる『VIVANT2』への橋渡しを果たす重要な位置にあるドラマですが、このまま伸び悩みが続くと『VIVANT2』にも影響が出そうで懸念されています」
見逃し配信TVerのお気に入り登録は61.7万と今期ドラマではトップクラスに入っており一定の人気は保っているようだが、前期「リブート」は143万を突破していた。民放にとっては広告収入が少ない配信よりリアルタイム視聴を測れる視聴率の方を重視しているのは言うまでもない。なぜ「GIFT」はイマイチなのか。
「まず番組タイトルの『GIFT』の由来が視聴者には分かりにくいです。『暗闇を生きてきたすべての人たちへ神様がくれた“愛”という名の“ギフト”の物語』というのがTBSの説明。堤演じる大学准教授がブラックホールの研究者というのはこの“暗闇”にかけているからでしょう。
また日曜劇場のメインスポンサーである『SUBARU(スバル)』はおうし座にあるプレアデス星団(M45)の和名なので宇宙や暗闇との関係が強い。しかもTBSは9月から始まる愛知・名古屋2026アジア競技大会を生中継する予定なのでスポーツをテーマにしたドラマを企画したのでしょう。
ただ、周囲の空気が読めない天才宇宙物理学者が突然車いすラグビーチームを率いるというのは無理がありますし、そもそもスポ根ドラマ自体がリアタイ視聴者から敬遠される傾向がありそうです」(前出の放送ライター)
高いハードル
確かに、汗と涙と努力というノリが時代の空気と合いにくくなってきているという見方がある。スポ根に対してはハラスメントやブラック部活という批判が強く、安田顕演じるライバルチームの「パワハラ鬼コーチ」には笑えない空気が漂う。
「『VIVANT』や『リブート』に共通するのは、複雑な群像劇や人物の正体に加え先が読めないダークなサスペンス劇の展開を考察して、SNSで交流し盛り上がること。そういう楽しみ方がリアルタイム視聴率を押し上げている一方、『GIFT』のように主人公は真面目で堅物といった単線的なキャラは、考察のフックが弱くリアタイ視聴には物足りないのでしょう」(同)
アイドル育成とスポ根を組み合わせたTBSの1月期金曜劇場「DREAM STAGE」最終回の世帯視聴率が2.6%、個人1.5%と大敗を喫したのも同じような背景がありそうだ。
「スパルタ式のアイドル育成や車いすラグビーなど努力、競争、勝ち負けを前面に押し出すストーリーは、熱さはあるもののテーマが重くハードルが高いタイプのドラマと言えます。TBS側は視聴率だけで評価しないという姿勢です。しかし、今後どうなるのかの大枠が読めてしまう構造は、サプライズや謎解きで引っ張る近年の日曜劇場のヒット作と比べるとリアタイ視聴へのこだわりが弱くなりがちですね」(キー局関係者)
とはいえ、日曜劇場でパラスポーツを扱ったこと自体に意義があるのは確か。天才宇宙物理学者の作戦が最後にどんな勝利をもたらすのか……。視聴者の予想を裏切る大どんでん返しに期待したいところだ。
デイリー新潮編集部
