小3の娘がパパに「触らないでください」。娘の態度にママが感心した理由

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【スナック千代子へいらっしゃい #139 触らないでください】

ここ数年のあいだ見聞きする機会が増えた、「バウンダリー」という言葉。自分と他者のあいだにある境界線のことで、心や体、空間(パーソナルスペース)、責任、思考などさまざまな種類が存在し、その認識が曖昧だと、心の健康を崩したり、性被害につながることもあると言われています。

バウンダリーは生まれながらに備わっているものではないからこそ、親がしっかりと境界線を示すことが大切であると、精神保健福祉士でソーシャルワーカーの鴻巣麻里香さんは著書『自他の境界線を育てる――「私」を守るバウンダリー』(ちくまプリマー新書)の中で指摘しています。

2児の母でイラストレーターの横峰沙弥香さんは、頭ポンポンなど勝手に触られるのが苦手だった幼少期の経験から、子育ての中でバウンダリーを育むことを意識していたそう。

横峰さんが子育ての切なさや面白さを、架空のスナック「スナック千代子」のピスタ千代子ママとしてつぶやく4コマ漫画連載「スナック千代子へいらっしゃい」(毎月第1・3日曜日に配信)。今回は、横峰さんが実践していることをマンガとともに綴ってもらいました。

幼い子の境界線は侵害されやすいからこそ

子どもの頃から体を触られるのが嫌いでした。頭を撫でられたり、頬をくしゃっとされたり。大人になっても、肩に手を置かれたり、お尻をポンっと叩かれたり……。それらは特に、自分より強い立場の人間や男性の友人から受けることが多く、大抵はスキンシップなのだと主張されて、嫌がる私のほうが不粋なのだというような空気になりました。当然、場もしらけてしまい気まずい思いをすることになりました。

時代だったのだとも思います。「愛され上手」「笑顔でかわす」――雑誌にもそんな言葉が踊っていました。

自分が子どもを持ち、彼らが外に出る月齢になった頃にふと、あの頃の気持ちを思い出してしまったのは、「赤ちゃんに触ろうとする人の多さ」がきっかけでした。

知らない人が当たり前に我が子の頭に、頬に触れようとする。赤ちゃんという属性だけで境界線が軽々と越えられてしまう現実。しかも皆、悪気があるわけではないため、強く断れば角が立つ。

私自身は断りづらさに負けてしまい、我慢して耐えて、笑顔で受け流す方法を取ることしかできなかったけれど、私次第でこの子たちはそんな流れを避けられます。そのためには、スキンシップは「自分が嫌だったら断っていい」んだよと伝えることが重要だと考えました。そこでまず、「私自身が触れたい気持ちをグッとこらえて、子どもたちに許可を求める」ことを徹底しました。乳児期を過ぎてからは、状況的に触れなきゃならない場合以外はできるだけ。抱っこする時も「ギューしていいですか」「ママ抱っこするよー」と、ひとまず声掛け。

すると思いのほか、娘のほうが「今はイヤ」「あーとーで」などと断りがちなことに気づきました。私を嫌っているわけでもないし、意地悪でもない。娘の気分とタイミング、ただそれだけ。先日も、子どもかわいさに許可を求めることを忘れて頭をなでようとした夫に娘が「触らないでください」と毅然と伝える姿には思わず感心してしまいました。

息子がわりとスキンシップ好きなこともあって、ひとりひとりの境界線の感覚の違いが目に見えたことも新鮮な気づきでした。

断りづらさに負けて自分の気持ちを後回しにする必要はないのだということが自然と身について、子どもたちが少しでも生きやすくなれば私は本望。ほんと、寂しいけど。

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