「フマンならサイバンしろ!」岩手の名門リゾートで「中国資本vs.日本人オーナー」の争いが勃発中

写真拡大 (全11枚)

中国資本に買われ、日本の慣例を無視した「やりたい放題」の運営に振り回される――。そんな日本人の悲鳴が、またも聞こえてきた。今回の舞台は、バブル期に日本中の若者が憧れた岩手県八幡平市のスキーリゾート「安比高原スキー場」だ。

前編記事『中国資本に牛耳られた岩手・八幡平の「名門リゾート」でトラブル…「所有する部屋から追放された」「管理費が突然4.25倍に」日本人オーナーが阿鼻叫喚』からつづく。

「巨大カジノ」の野望

中国資本による強権運営と、それによる混乱の背景には、彼らの壮大な「野望」と「挫折」がある――。内情を知る元従業員が指摘するのは、ラオックス会長の羅怡文氏らの背後にいる「中国巨大資本」の存在だ。

「羅会長の背後には、中国の巨大金融グループを中心とした投資家グループがいます。彼らが描いていたのは、安比を舞台にした巨大IR(カジノを中心とする統合型リゾート施設)構想です。安比高原駅からホテルまでの専用モノレール敷設、ジャパニーズウイスキー蒸留所の建設など壮大な計画を進めていました。

『グローバルな街を目指す』という彼らの熱意は凄まじく、上海から花巻空港へのチャーター便が飛び、巨大金融グループの奨励旅行などの団体客でホテル内はごった返し、一時はバブル再来の熱気に包まれていました」

だが、カジノライセンスの取得に失敗すると、投資家グループの熱意は潮が引くように失われていった。

「羅会長は月に1、2度、家族や関係者を連れて安比を訪れていました。ただ、巨大IR計画は実現せず、その後、誘致したインターナショナルスクール事業も順調とまではいえないようで、その影響力は低下し、やがて姿を見せなくなりました。

代わって中国本土から運営会社のCEOとして送り込まれてきたのが、香港の流通業界で実績を残したという50代の中国人女性S氏です。香港出身の彼女は日本の文化やホテルコンドミニアムという独自の仕組みを理解しようとせず、黒字化を課せられているためか、数字しか見ていないように思えます」(同前)

日本人スタッフは次々と退社

2024年にCEOに就任したS氏の下、現場で行われているのは、サービス業の自殺行為とも言える徹底したコスト削減だ。前出の元従業員は続ける。

「客室の電球が切れても補充せず、空室から使い回す。見かねた支配人が購入を求めても却下される。挙句の果てに、電球不足を理由に団体予約を断るという本末転倒な事態まで起きました。これに運営会社は激怒したが、そもそも誰が悪いのか。愛想をつかした支配人はホテルを去りました。

我々はサービス業が好きだからホテルで働いています。にもかかわらず、オーナーさんに相談されても対応できないのが心苦しい。中国流の強引なやり方に嫌気が差して、ホテルマンとして優秀であればあるほど、日本人スタッフはホテル側からリストラされ、あるいは自らホテルを去りました」

客室を所有するオーナーたちは、自分たちと運営側の間で板挟みにあう現場のスタッフに同情する。オーナーの一人であるA氏は言う。

「不動産所有にもかかわらず、家族や友人以外に部屋を貸すことを制限するなど、規約を一方的に変えるため、オーナーとフロントがモメて警察を呼ぶということも日常茶飯事です。もっとも、現場のスタッフに罪はない。皆さん、親切でよく頑張ってくれました」

一方、別のオーナーB氏はこう漏らす。

「もはやここは日本のリゾートではないでしょう。本館のレストランでは日本語が一切通じないことも珍しくない。そのレストランにしても、この1、2年で価格は暴騰。夕食は最低でも6000円台から1〜3万円中心のコースのみなんてことも。もはや近隣のペンションで食事するしかない状況です。運営会社にとってオーナーは邪魔な存在なのでしょう。我々を追い出そうとしているとしか思えない」

「文句があるなら裁判すればいい」と放言するCEO

杜撰な運営が宿泊客の「命」に関わる事態を招いていることもオーナーたちから問題視されている。

「本館高層棟であるタワー館の非常階段の出入口前はリネンなどで塞がれ、火災報知器前にはテーブルや椅子が置かれています。また、1、2階の非常口はレストランにつながっており、外に出られません。万が一の火災の際、避難経路が確保されていないという実態は、利用者の命に直結します」(オーナーのC氏)

一方、前出の元従業員はセキュリティ意識の欠如を証言する。

「フロントの共有PCにはオーナーの個人情報がロックもされずに保管されており、スタッフであれば、いつでも閲覧可能です。外部の不動産業者にオーナーの情報が流出して、オーナーさんが激怒する事件もありました。現場は無法地帯と化しています」

事態を重く見たオーナーたちが改善を求めても、運営側は門前払いだ。それどころか、女性CEOのS氏は周囲にこう放言しているという。

「不満があるなら裁判をすればいい。判決が出るまで数年かかるが、その頃には私たちはもうここにいないかもしれない」

日本人オーナーは集団訴訟へ

事実関係について、運営会社に質問状を送ったところ、電話で次のように回答した。

「ノーコメントでお願いします」

中国資本によるやりたい放題は目に余るが、オーナーたちは泣き寝入りを選ばなかった。現在、100名を超えるオーナーたちが団結し、民事訴訟の準備をしている。A氏は言う。

「資産価値が下がってしまうという理由で我慢しているオーナーも多かったが、さすがに限界です。

彼らは条件さえ良ければ売り抜ければいいと考えているのかもしれませんが、我々オーナーはこの地に愛着を持っています。私たちが買ったのは、安比という素晴らしいリゾートの『夢』でした。それを食いつぶし、管理費を搾り取るだけのカモ扱いすることは断じて許されない」

日本各地のリゾートで中国資本をはじめ外資による買収が進む中、オーナーたちの戦いは、対岸の火事ではない。

【こちらも読む】中央区晴海「高級タワマン」で住民と中国人との大揉めトラブル勃発中!「注意したら逆ギレされた」女性の怒り

【こちらも読む】中央区晴海「高級タワマン」で住民と中国人との大揉めトラブル勃発中!「注意したら逆ギレされた」女性の怒り