(※4)ロリコン:ロリータコンプレックス。

特にこの中国人男性は「道端で見かけた可愛い女の子(幼児?)をカメラに収めて、パソコンにコレクションしている」人物とあります。となれば、これは単なるロリコンの可能性が濃厚で、行為自体も盗撮で日本では犯罪です。なにより、"リアルな幼女"に執着している時点で、次元が"二次元萌え"とは全く異質なものとなります。

悲しいかな、未だにこういう認識でアキバ系(サブカルチャー)の趣味をとらえる偏見があるのもまた事実です。こういった誤解を感じる度に、ピュアな"二次元萌え"の肩身は益々狭くなっていくわけです……(血涙)。そもそもリアルに迷惑をかける可能性がある時点で、人としてアウトでしょう。この中国人男性の記事が普通に組み込まれているところに、どうしようもない世間の冷たさを感じてしまいました。

その他はおおむね好意的で、台北で「涼宮ハルヒ」のフィギュアが人気だったり、タイのコスプレイヤーが「NARUTO」のカカシのコスプレを楽しんでたり、ドイツの女子高生がアニメのサントラをきっかけにX-JAPAN(ビジュアル系)のファンになっていたりと、実に明るく愉快なことになっています。以前から「ビジュアル系」は、海外ではアニメ、マンガ、コスプレと同じカテゴリに入ることで知られてますが、どうやらそれは今も健在みたいですね。

話は、ちょっと変わりますが、アメリカのTV業界の例では、SFドラマ『HEROES(※5)』に登場する「ヒロ・ナカムラ」という日本人キャラが一番人気になっている現象が紹介されていました。ヒロのルックスは小太り&眼鏡&地味目なアジア系男性。とても人気が出るようには見えません。そんな彼が、SFやマンガが好きな「オタク」でありながら、時空間を操る超能力を持つ「究極のオタク」として視聴者の人気を獲得しているらしいのです。非常に気になるので、早く日本でも放映していただきたいものです。

今回のニューズウィークの特集は、普段からこの手のネタをチェックしている側からすると、もう少しボリュームが欲しかったというのが正直なところです。とは言うものの、中には、とても興味深い情報もしっかりあったので、機会があれば読んでみても損はないかと思います。気になった方はバックナンバーが通販でも買えるようなので、そちらを利用するのもいいかも知れません。またこういう特集があればジャンジャン買いますので、編集部の方々には頑張って再挑戦していただきたいと思う次第であります。

(※5)SFドラマ『HEROES』:2006年にアメリカで放映開始。普通の人々が、ある日突然超能力に目覚める様が描かれていく。能力者は「ヒロ・ナカムラ」以外にも複数名登場。2006年度最大のヒット作品と評価され、今年に入って人気ドラマ『24(シーズン6)』の視聴率を越えたことでも話題となった。


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レッド中尉(れっど・ちゅうい)
プロフィール:東京都在住。アニメ・漫画・アイドル等のアキバ系ネタが大好物な特殊ライター。企画編集の仕事もしている。秋葉原・神保町・新宿・池袋あたりに出没してグッズを買い漁るのが趣味。

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