「私の人生、終わった…」14歳で突然倒れ、顔面麻痺を患った女性が結婚・出産、モデルの夢に挑戦するまで「人生の主人公は自分」――仰天ニュース特報
「私なんかが子どもを育てられるの?」って思いました。自分のことですら精一杯なのに、子どもなんて無理かもしれないって。でも彼は「産んでほしい。ふたりで、みんなで育てよう」って言ってくれて。
また、彼のお父さんもすごく家事を率先してやる人でした。だから「この人となら大丈夫かもしれない」という安心感がありました。
◆他の親と比べず「自分にしてはよくやってる」でOK
――実際に結婚してみて、どうでしたか?
夫婦仲もいいけど……昔は、私より娘たちへの“先回り”が優先されちゃうことに、嫉妬していました(笑)。今では子どもを優先してくれることを、ありがたいなと思っています。
――他のママと自分を比べて落ち込むことはありませんか。
実は、あまりないです。
私は障がい者枠で保育園に入れていて、しかも年齢も若い。でも、周りのママたちは共働きで、年齢も上で「ちゃんとしてる人」が多いんです。だから「みんなすごいな〜」とは思っても、焦りやコンプレックスは感じませんでした。
娘たちにYouTubeを見せてばかりの日もあるし、ごはんが適当な日もあるけど、育児で比べる必要ありますか?「自分にしては、よくやってる!」って、自分らしくしていればいいんです。
◆「人生の主人公は、自分」
――比べずに生きるためのコツはありますか。
なくしたものばかりを数えるのは、やめることです。できなくなったことに目がいきがちだけど、それだけじゃなくて、得たものもあるはず。
たとえば、私は高校の頃に元気グループから大人しいグループに移ったことで、そこにいる子たちの気持ちが分かるようになりました。
あと、顔面麻痺で話すスピードがゆっくりになった分、「聞きやすい」って言ってもらえたり、TikTokの動画配信では「癒やされる」って言ってもらえたりします。
障がいを持って「自由に動く体」や「自信」を失った方にも、覚えてもらいやすいですね。
――「何かを失った」と感じている人に、どんな言葉をかけたいですか?
私は急に障がい者になって、「もう昔の自分には戻れないんだ」って、お先真っ暗でした。高校に入っても、「やれる」と思ってたことができなくて、自分の理想と現実のギャップにずっと苦しんでいました。
引きこもったりする時期もあったけど、どうにかこうにか生きてきた。それは「人生の主人公は、自分だ」って、ずっと思っていたからです。
生きてたら、自分が求めてた形で“いいこと”があるかは分からない。でも、違う形でちゃんとあります。少なくとも私は、全部が思い通りじゃない人生だけど、今はちゃんと楽しいです。
【SHIBUKI】
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<取材・文/綾部まと>
【綾部まと】
ライター、作家。主に金融や恋愛について執筆。メガバンク法人営業・経済メディアで働いた経験から、金融女子の観点で記事を寄稿。趣味はサウナ。X(旧Twitter):@yel_ranunculus、note:@happymother
