侍ジャパン「守護神候補」はメジャーで敗戦処理?先発投手「偏重」がもたらす“大きな落とし穴”
楽天時代に236セーブを挙げているものの、強打者がそろうアメリカやドミニカ共和国が相手だと、守護神を任せるほど“絶対的な存在”とはいえないだろう。
さらにリリーフ5人のうち左腕はその松井だけ。仮に松井が守護神を務めるとなれば、7〜8回の重要な局面で左打者相手に右投手を起用せざるを得ない。
先発投手では、菊池雄星(エンゼルス)、宮城大弥、曽谷龍平(ともにオリックス)の左腕3人が選出されている。しかしWBCの大舞台で普段とは違う役割を担うのは想像以上に負担がかかるもの。日本の野球界では「先発>救援」という考えが根強いが、せめてもう1〜2枚は救援投手を選ぶべきだったのではないだろうか。
そんな状況下で期待したくなるのが、3年前の決勝の再現だ。つまり、最後を投手・大谷翔平で締めるというもの。アメリカとの決勝で当時のチームメート、マイク・トラウトを三振に仕留めたシーンは今もファンの記憶に深く刻まれている。
大谷は昨季途中から投手として復帰。ワールドシリーズでもしっかりその役割を果たした。しかし、一部報道によると、ドジャースのデーブ・ロバーツ監督はWBCでの投手・大谷の起用には難色を示しているという。
果たして井端監督はどの投手を守護神に指名するのか、それとも守護神を決めずに大会に臨むのか。“守護神問題”が侍ジャパンの命運を握っている。
文/八木遊(やぎ・ゆう)
【八木遊】
1976年、和歌山県で生まれる。地元の高校を卒業後、野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。米国で大学を卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。現在は、MLBを中心とした野球記事、および競馬情報サイトにて競馬記事を執筆中。
