それでも難しい場合は、年齢に合った性教育の本を「よかったら読んでみてね」と渡したり、さりげなくリビングに置いておくのも一つの方法です。性のことは、子ども自身も実は気になっているテーマなので読んでくれるかもしれません。

――本を置くという方法もいいですね。

山田:たとえば、芸能人の妊娠や出産のニュースを家族で見ているときに、「学校で妊娠の仕組みについて習った?」と、聞いてみるだけでもいいんです。生理が始まったり、体が大人に近づいたりしているお子さんであれば、「赤ちゃんを授かれる体に近づいているから、そろそろ大切なことを伝えておきたいと思っているよ」と声をかける。焦らず、日常の中で少しずつ伝えていけばOK。そうやって話せる環境を少しずつ作っていってみてください。

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 性教育の第一歩は、過去に性で傷ついた自分に会いに行き、認めてあげること。その上で、日頃から「何かあったときに子どもが安心して相談できる関係性」を丁寧に築いておく。これらベースが整ってこそ、生きること全般の中にある性を、ポジティブに伝えられると実感しました。

<取材・文/大夏えい>

【大夏えい】
ライター、編集者。大手教育会社に入社後、子ども向け教材・雑誌の編集に携わる。独立後は子ども向け雑誌から大人向けコンテンツまで、幅広く制作。