Photo: 今村拓馬

今年のCESは、このガジェットがアツかった!

アメリカで開かれた世界最大のテクノロジーの見本市、CES。今年もギズ編集部はラスベガスへひとっ飛びし、現地取材に行ってきました。

一体どんなガジェットがあった? 最新のAI事情ってどうなのよ?

ホヤホヤのテック情報を、ギズモード・ジャパンとTech Insiderの共同開催イベント「AI First Lounge Vol.4」でたっぷり語りました。

Photo: 今村拓馬

ロボット掃除機+AIで"あの課題"が解決

編集部 中橋
Photo: 今村拓馬

最初に登壇したのは、今回CES初参加となった編集部の中橋です。

注目したのは「ロボット掃除機」。皆さん、ロボット掃除機、これからどう進化すると思います?

現状のロボット掃除機にある明確な2つの課題。

部屋が片付いていないとそもそも使えない違う階に行けない

中橋は、そんな課題を解決しちゃう、未来のロボット掃除機を発見、それも複数したそうです。

MOVA社のZeus 60(左:ロボット掃除機に害団を登らせる土台ロボット)と Pilot 70(右:ロボット掃除機を載せて飛ぶドローン)。
Photo: ギズモード・ジャパン

1つが Roborock社の「Saros Z70」。本体にアームが内蔵されていて、障害物を掴んでどかしてくれるというもの。これで、"ロボットが通る道を人間が作る"ってちょっと間抜け作業とはおさらばか?

Dreame社の「Cyber X」は、4本のキャタピラで階段をズリズリと駆け上がり、MOVA社の「Pilot 70」はドローンで移動させちゃおうという発想。そして中橋のイチオシがRoborockの「Saros Rover」。車輪付きの一対の脚で、階段を一段一段上がっていきながら、階段も掃除してくれる優れもの。

Video: @raywongy / X.com

こうしたオルタナティブな解決を可能にしたのが、まさしく進化したAIの力です。

階段の駆け上がりにしてもドローンにしても、元々ハードウェアとしては可能な技術でしたが、脳みそ部分が進化することで、いよいよ製品として実現化しつつあるのです。

いよいよ実用目前か? 人っぽいのに、人っぽくない人型ロボット

編集部 リチャード
Photo: 今村拓馬

一方、編集部員のリチャードが注目したのは、「ヒューマノイド(人型ロボット)」です。どうやらいよいよ、実用性が見えてきたそうですよ。

@karissabe5 LG’s laundry-folding robot CLOiD at #CES2026 More about this lil @Engadget ♬ Cozy Day (Lofi) - The Machinist Beats

LG Electronicsが展示したのは家庭用ロボット「CLOiD」です。

動きはまだゆっくりですが、家事全般を手伝って、タオルもしっかり畳んでくれます。ヒョンデのブースで展示されていたボストンダイナミクスの「Atlas」は、物をキビキビと運べて、工場作業ならもうほぼ実用的レベル。まだまだスピードには難ありですが、これが24時間休みなく稼働すると考えたら生産性爆発しますよね。

Photo: ギズモード・ジャパン

ヒューマノイドは、人間社会に適応できるように人型になっています。しかしその構造は、必ずしも人っぽくはありません。

関節は簡素化され、首は360度回転、後ろを振り向かないままに後ろにも歩けて、さらに上下のパーツをあえて反対に回転させることで慣性を軽減し俊敏な動きを実現しています。人っぽいのに、人を超越した動き。

リチャードは今回の取材を通し、「ロボット=人と同じ形」の考えから業界全体が脱却しつつあり、完全に合理的な構造、"ロボットの構造の正解"に、向かい始めてきたと感じたそう。

ソフトウェア、ハードウェアの両方の側面から、着実に実用性に向かっている。そんなワクワクした未来が見えてきました。

見切れないほどあった、スマートグラス。次の必須デバイスか?

総編集長 尾田
Photo: 今村拓馬

6年ぶりのCES参加となったギズモード・ジャパン総編集長 尾田と、今回初参加となるセージが驚いたというのが、「スマートグラス」の多さでした。

最近では、話題の「Even G2」や、GIZMARTでも販売開始した「StarV Air2」など、徐々に増えてきている印象のカテゴリ。CESには見切れないほどたくさんのスマートグラスが出展されていたそうです。

編集部 セージ
Photo: 今村拓馬

例えば、セージが見つけたVenous Eyewearの「Magic Palm」。翻訳やAIチャットができるのに重さはRay-Ban Metaの約半分ほど。しかも、つるの後ろに組み込んでもらえば、普通のメガネもスマートグラスになるすごいやつ。

Photo: ギズモード・ジャパン

尾田は、ゲーミング特化のARグラス「ROG XREAL R1」や、QRコードを読み取りメガネだけで決済を完結させられるデバイスに注目。こりゃ便利。

技術がピークに達してきつつあるというスマートグラス。一般に普及するのも、時間の問題だということです。

AIの対極。一周回って、今アナログがアツい

Image: Clicks

一方でこんな潮流も。尾田がCESの現場でとりわけ強く感じたのは、「アナログへの回帰」。

今年のCESを沸かせたアイテムの一つは、AIとは程遠い、「物理キーボード」だったそうです。それが、Clicksの物理キーボード付きスマホ「Communicator」。QWERTY復活か?

Image: ギズモード・ジャパン

他にも、Rolling Squareの「Await Camera & App」という、体験が"アナログ"のデジタルカメラも人気だったそう。デジタルカメラなのに、1ロール24枚の制約のあるカメラです。

尾田 :AIが日常に溶け込み、あらゆる情報が最適化・自動化される今、アナログなプロダクトの価値は「ノスタルジー」から「未来のスタンダード」へと進化してます。

AIを通過した私たちが改めて感じるのは、「身体性を伴う使いやすさ」への回帰です。 ブラックボックス化したアルゴリズムの中では得られない、自分の手で触れ、動かし、結果がダイレクトに返ってくる。この「これでいいじゃん」という納得感は、もはや過去の遺物ではなく、AIと私たちのフィジカルな世界を繋ぐ不可欠なブリッジ(架け橋)として機能しています。

効率の極致を知ったからこそ見えてきた、アナログという名の「手触りのある未来」。 これこそが、これからの豊かなUX(ユーザー体験)の核心になるのではないでしょうか。

今すぐに使えるAIは? Copilotはこう使う

やっぱりCESは面白い。世界のテクノロジーの最前線を一気に体験できて、これから僕たちが向かっていく未来が先取りできる実験場です。

でも、先の話もいいんだけど、やっぱり今すぐ使えるものも知っておきたい! ということで、最後のセッションでは、日本マイクロソフト Microsoft 365 戦略本部 シニアカテゴリーマネージャーの酒井淳大さんをお招きし、「Copilotの便利な活用術」が紹介されました。

知識ゼロで、Excelが使えるようになりました

編集部 綱藤(中央)
Photo: 今村拓馬

まずは、編集部の綱藤が日々の具体的な使い方を紹介しました。自作キーボードが趣味の綱藤。大量のパーツの在庫管理をExcelでやっちゃおうと思い立ったはいいけれど、関数も使い方も全くわからない。そこで、Copilotの助けを借りたといいます。

ポイントは、ExcelにCopilotが内蔵されていること。つまり、Excelのエキスパートが、すぐ横にいてくれる感じになるんです。

例えば、プルダウンメニューの作り方。Copilotに聞けば、その手順を教えてくれます。関数付きの新しい列を作ってとお願いすれば、表を直接操作して、パパッと実際に追加してくれます。さらに、Excelの機能を超えた、プログラミング言語を使ったより複雑な作業まで教えてくれるんだそう。

自然言語で指示が出せるからこそ、Excelに苦手意識がある人でも、俄然使えるようになりそうですね。

「TED風プレゼン作って」そんな無茶振りもいけちゃいます

日本マイクロソフト 酒井氏
Photo: 今村拓馬

一方、Copilotのプロフェッショナル、マイクロソフトの酒井さんはこんな風にCopilotを使っているらしい。

ある日上司から言われた「英語でTEDトーク風プレゼンをしてほしい」。そんな無茶振り! ということでCopilotに相談したそう。

Photo: 今村拓馬

まずは、パワーポイントを立ち上げて、そこに内蔵されたCopilotにプレゼン用の情報を読み込ませ、TEDトーク風な構成案を一緒に作っていきました。

面白いのが「物語で始めてください」「1スライド1メッセージに絞ってください」「黒の背景で赤のタイトルを使ってください」「力強くシンプルな英語にしましょう」と、"TED風"になる的確なアドバイスをくれたこと。

プレゼン資料が出来上がった後は、本番に向けた練習です。Copilotの音声機能を使い、実際にプレゼンを聞かせ、フィードバックをもらいながら改善していったそうです。

Microsoft 365なら、日頃から使い慣れたOfficeアプリでCopilotが使えるからこそ、構成の作成からプレゼンの練習まで、全ての段階を一気通貫でやれちゃうのがいいところ。ビジネスパーソンには、まさに"今使えるAI"と言えそうですね。

Photo: 今村拓馬

総じて、AIはこれから来る波じゃない。もう社会のありとあらゆるところに埋め込まれ、私たちの生活の完全な一部になりつつあるということを実感できたイベントとなりました。

「AI First Lounge」はこれからも、AIのトレンドをわかりやすく皆さんに紹介していきます。開催情報に関してはギズモードでもご案内しますので、ぜひチェックしてみてください。

<会場提供>

BABY THE COFFEE BREW CLUB

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