台湾発のキャラクター「カプー」 言葉の壁を乗り越え国際的なブランドに
▽ポケモンとのコラボで達成感
Yaraさんは14年にフェイスブックページを開設し、作品投稿を開始した。フォロワー数は現在、200万人以上に達している。カプーは猫のようで虫のような6本足の生き物で、猟奇的でありながらも独特のかわいらしさが人気だ。昨年には東京と大阪に期間限定のポップアップストアがオープンした。
最初は英語のメールで連絡が来た。Yaraさんのチームはネット詐欺だと思い、無視していたが、その後、台湾側の別ルートを通じて改めてコラボの打診があり、本当だと分かり驚いたと話す。
コラボで最も挑戦的だったのは「ルールの中で自由を追求すること」だった。ポケモンの世界観には厳しい制約があり、コラボといえども、自身のキャラクターとポケモンのキャラクターを一つのイラストに描くことはできず、自身の作画スタイルでポケモンキャラクターを表現することが求められた。
創作活動には多くの挑戦があり、慣れない新キャラクターのイラストでは修正を重ねたが、Yaraさんは、大きな達成感のある経験だったとし、人生でやりたいことリストのうちの一つが実現できたと話す。
▽マニュアルでブランドイメージを統一
カプーの強みは、動きでキャラクターの感情を表現したのに加え、文字を極力減らし、言葉の壁を取り払ったことにある。ユーチューブやTikTok(ティックトック)などの動画投稿サイトでは、海外視聴者の割合が極めて高いという。
ブランドの規模拡大に伴い、1人で全世界のライセンス商品を監修することが難しくなると、統一したブランドイメージを維持するため、100ページを超えるマニュアルを作成。キャラクターの色や線の太さ、カプーの足は必ず6本以上とすることを定めた他、カプーの性格に合わない行為を禁じた。マニュアル化で一連の作業の効率化が図られた。
最近になり、台湾全体の商業展開の重心が徐々に台湾のクリエーターに向けられているとYaraさん。今後のさらなる多様な展開に期待を寄せた。また将来的な目標としては、ポケモンカードのイラストを手掛けたいとし、台湾を代表するクリエーターになりたいと語った。
(呉家豪/編集:齊藤啓介)
