レイン代表取締役・芦川由香が語る「埋もれている優秀なITエンジニアに光を当てたい」

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ITエンジニアが輝ける社会の実現を─。大学時代に独学で画像処理ソフトを開発したことをきっかけに、ITに興味・関心を覚え、ITエンジニアとしての人生を歩んできました。

 大学卒業後に電力系システム会社に就職し、その後、リクルートエージェントに転職してITエンジニア転職をサポート。2014年にフリーの採用コンサルタントとして独立し、19年に世界最大級のビジネス特化型SNSのリンクトインのオフィシャルビジネスパートナーとなり、採用業務代行やHRコンサルティングなどを手掛けるレインを創業しました。

 そのレインは24年11月から「退職者」を意味するアルムナイに特化したクラウドシステムやコンサルティングを提供するハッカズークと経営統合し、グループ化。当社の得意な採用という「入口」とハッカズークが得意な退職という「出口」を、それぞれ融合・発展させて新たなスタートを始めました。

 私のこれまでのITエンジニアとしての歩みを振り返って痛感するのは、デジタル社会が到来し、業種業界を問わず、DX化が求められている中であっても、まだまだITエンジニアの地位が低いという課題です。

 もちろん、ITエンジニア自身にも原因があります。仕事柄、どうしても1人でパソコンと向き合って仕事をするケースが多いため、営業やマーケティングの人々と違って不器用かつ人付き合いのうまくない人が多くなります。それは同時に自分のことをよく分かっていないということでもあると思います。

 しかも、ITエンジニアを雇用する企業側も〝IT土方〟のような扱いで、いつでも替えがきくという間違った考え方を持つケースが少なくはありません。世界と比較しても、ITエンジニアの年収はどこの企業でも平均年収より高いのですが、日本はあまりにも低く、長時間労働であるという現実があります。

 では、こういった日本のITエンジニアの地位底上げには何が必要なのでしょうか。私は採用から育成・退職といった一連のサポートこそ不可欠だと思うのです。単に欠員を埋めるだけの採用ではなく、採用企業の社風に合い、ITエンジニア自身も働き甲斐を感じることができるような会社に採用してもらうことこそが重要です。また、育成では技術だけでなく、人との接し方やコミュニケーションなども学ぶ必要があるでしょう。

 先ほど申し上げたように、当社は採用業務代行を主力としていますので、この領域における知見とノウハウはあります。転職などを考えて退職したITエンジニアと面接やヒアリングを重ねていくと、様々な情報を受け取ることができます。ただ、退職された企業の採用ブランディングにそれを活かすことができても、退職者へのフォローにまで目が届いていなかったという課題がありました。

 そこでハッカズークのアルムナイサービスを使うことで、ITエンジニアの退職者をより良い転職先へとつなげることができるようになります。実は私自身がハッカズークのアルムナイサービスを使って前職を辞め、同社のアルムナイのコミュニティづくりに救われた経験があります。しかも、ITエンジニアの業界はつながりが深く、退職した人が顧客や発注先になるケースも多いのです。

 ITエンジニアも人手不足です。しかし、能力や優秀な技能を持つITエンジニアはたくさん埋もれています。そういった人たちに光を当て活躍する場を提供する。それこそが我々の使命であると思っています。

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