【バイタルエリアの仕事人】vol.54 安藤智哉|J3でキャリアをスタート。原動力は地道な取り組み。W杯出場はアビスパで結果を残した先に
前編では、初選出の日本代表で優勝に貢献した東アジアE-1選手権での戦いや、バイタルエリアの守り方などを語ってもらった。後編となる本稿ではまず、自身の成長について訊いた。
安藤は、今季に加入した福岡で、シーズン序盤からスタメンに定着。一気に日本代表まで駆け上がったが、プロ入り当初は大きな注目を浴びていたわけではない。
25歳のDFは、苦境をどのように乗り越えてきたのか。
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大学卒業時のJリーグクラブからのオファーは、J3からしかなかったです。“J3上がり”と言われるのは、嬉しいですよ。J3というカテゴリーや、今治というクラブがなかったら、今の僕はないですから。
今治での1年目の序盤は、出番がありませんでした。そのなかで橋川(和晃)監督からフォワードをやってほしいと言われ、初めてのスタメンはフォワードでした。大学ではセンターバックが本職で、パワープレーの際にはセンターフォワードもやっていました。ただ、まさかプロになってやるとは思いませんでしたね。
大分での1年目も、活躍できませんでした。なかなか自分を出せなかったですね。4月の終わりから夏場までは試合に出られましたが、終盤はなかなか出られずに、メンバー外も続きました。シーズンを通じて5、6割程度の時間しか出られず、納得できるシーズンではなく、悔しかったです。
その悔しさを24年にぶつけられました。J3時代から、どんな状況でも全力でやってきました。ブレずに取り組めるのは、自分の強みです。チームは残留争いに巻き込まれ、悩みもありましたけど、試合に出られるのはすごく幸せでした。
悔しいことがあった時に、そこで諦めてしまうと、絶対に自分に返ってくると思っています。また試合に出られないのは、何か自分に理由があります。良かったら、使われますから。
安藤が今季からプレーする福岡は、金明輝監督を新たに招へいし、現在J1で11位につけている。安藤自身はここまで23試合に出場し、4得点を記録している。
最後に、チームの現状や今後の目標などを語ってもらった。
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最初は出遅れてしまいましたけど、徐々に戦術も浸透してきて、一時は首位に立ちました。その後は勝ち切れないゲームや負けた試合は一点差のゲームが多く、僅差で勝ったり負けたりになっています。
ただ内容的には、悲観することはないです。ここまで戦ってきて、個人としてもチームとしても、すごく上積みができている印象です。
明輝さんは 攻守両面で、すごくアグレッシブな監督です。内側からの熱というか、熱さを感じますね。勝負に対する徹底ぶりは、凄いと感じます。
ポジティブ思考な方で、それは選手としても大事だと思うので、明輝さんの姿勢は、僕に響いています。勝っても負けてもポジティブ思考なのは、見習いたいです。またピッチ外でもコミュニケーションもよくとってくれます。
来年の北中米ワールドカップについてですか? 日本代表を経験し、出たい気持ちは強くあります。そのためには、アビスパで活躍しなければなりませんから、チームでの結果を大事にしたいです。これまでコツコツと目標に向けてやってきたので、やり方を変えずに、アビスパで結果を出すことだけを考えたいです。
課題は、一瞬の隙も作らない守備や、奪ったボールの扱い方です。奪取してからパスにするのかクリアにするかでだいぶ違います。味方に届けられるスキルは、まだ足りないです。
得意なヘディングも、まだ満足していません。国際舞台では、大きい選手が多かったのも刺激を受けました。長所に磨きをかけつつ、伸ばしていきたいところにはトライしていきたいです。
チームでは、J1で6位以内を掲げています。まだチーム間の勝点が詰まっていて上位進出も狙えますから、後半戦は勝ち続けられるようにやっていきたいです。個人では6点以上取りたいです。キャリアハイが6点なので、更新したいです。
※このシリーズ了
取材・構成●野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)
【動画】J公式が公開! 安藤智哉のプレー集
