オリックスのエース・山本由伸 (C) Kyodo News

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◆ 日本シリーズ第6戦で今季の集大成へ

 オリックスの山本由伸投手が22日、先発投手最高の栄誉である『沢村賞』を全会一致で初受賞した。

 パ・リーグの投手4冠(最多勝利、最優秀防御率、最高勝率、最多奪三振)に輝いた山本は、『沢村賞』の選考基準となる勝利数・奪三振数・防御率・勝率・完投数・投球回で両リーグトップの好成績を残し、選考基準7項目中5項目をクリア。200投球回と10完投には届かなかったが、いずれもダントツの193回2/3イニング、6完投で圧倒的な存在感を示した。

 この活躍に、23日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した解説陣たちも各々の言葉で沢村賞右腕を称賛。谷繁元信さんが「他に誰が選ばれるの?という感じ。これは何年連続で沢村賞いけるのかというところも楽しみ」と語れば、高木豊さんも「言うことなしでしょ。どうやって5敗したのって(笑)逆に知りたくなった。これだけのピッチングをしていて、なぜ5敗もしたんだろうと。数字間違ってない?と言う感じ」と述べ、5月末から負けなしの15連勝でシーズンを終えた右腕に賛辞を送った。

 また、番組MCを務めた大久保博元さんは「人間性もMVP。話をしてみたい。こんな人がプロ野球界にいてくれてありがとうという感じ」とコメント。受賞後のインタビューでの実直な受け答えに感銘を受けていた。

 山本はポストシーズンに突入しても、クライマックスシリーズのロッテ戦で完封勝利を収め、ヤクルトとの日本シリーズ初戦でも6回1失点と安定したピッチングを披露。すでにオリックスの中島聡監督は第6戦の先発投手として明言しており、連勝街道を更新し、チームを日本一逆王手に導く活躍が期待されている。

 受賞後、初のマウンドとなる27日の神戸でどのような姿を見せてくれるのか、沢村賞右腕のピッチングに注目だ。

▼ 山本の今季主要成績

26登板(193回2/3)

18勝5敗(勝率.783)

206奪三振

防御率.1.39

▼ 『沢村賞』選考基準項目

※カッコ内は(山本)の今季成績

・登板数:25(26)

・完投数:10(6)

・勝利数:15(18)

・投球回:200(193回2/3)

・勝 率:.600(.783)

・奪三振:150(206)

・防御率:2.50(1.39)

▼ 山本の試合別成績

☆=勝利/★=敗戦/−=勝敗なし

<3月>

26日【vs.西】★:7回(100球)4失点(自責1)

<4月>

1日【vs.ソ】☆:9.0回(121球)0失点

8日【vs.ロ】☆:7.0回(106球)1失点(自責1)

14日【vs.ソ】★:5.1回(101球)3失点(自責3)

21日【vs.西】☆:8.0回(121球)2失点(自責2)

28日【vs.楽】−:9.0回(96球)0失点

<5月>

5日【vs.西】★:6.1回(120球)5失点(自責4)

12日【vs.日】★:7.0回(103球)2失点(自責2)

19日【vs.ロ】★:6.0回(108球)6失点(自責4)

28日【vs.ヤ】☆:7.0回(107球)2失点(自責2)

<6月>

4日【vs.中】☆:7.0回(104球)1失点(自責1)

11日【vs.広】☆:8.0回(113球)0失点

18日【vs.楽】☆:6.0回(104球)2失点(自責1)

25日【vs.西】−:7.0回(114球)0失点

<7月>

2日【vs.西】☆:7.0回(105球)2失点(自責2)

9日【vs.ソ】☆:7.0回(116球)0失点

<8月>

20日【vs.西】☆:9.0回(126球)1失点(自責1)

27日【vs.ソ】☆:9.0回(106球)0失点

<9月>

3日【vs.ソ】☆:8.0回(120球)1失点(自責1)

10日【vs.西】☆:6.0回(107球)0失点

18日【vs.西】☆:8.0回(119球)0失点

25日【vs.楽】☆:8.0回(120球)2失点(自責2)

<10月>

2日【vs.ソ】☆:9.0回(115球)0失点

9日【vs.ソ】☆:8.0回(121球)2失点(自責2)

16日【vs.日】−:6.0回(116球)1失点(自責1)

25日【vs.楽】☆:9.0回(122球)0失点

<11月>※ポストシーズン

10日【vs.ロ】☆:9.0回(126球)0失点

20日【vs.ヤ】−:6.0回(112球)1失点(自責1)

☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2021』

【動画】『沢村賞』受賞後のインタビュー