小学校の算数で習った「わり算の筆算」を、覚えているだろうか。

やり方としては、大きい位から割っていくのが一般的。しかしツイッターでは、従来のやり方とはちょっと違う、画期的な筆算の方法が話題になっている。

それがこちらだ。


新しい...(画像は中西良介さん提供)

問題は「68÷4」。答えは17だが、この画像ではいったい何が行われているのか。

まず、一桁の数字で最も大きい「9」を一の位に立てる。4×9は36、これを68から引くと、残りは32。さらにこれを4で割ると商は8なので、9の上に「8」を立てる。

一の位に立っているのは9と8。この2つの商を合計して、「17」という答えを出すわけだ。


一の位に数字を立てていく(編集部撮影)


通常のやり方はこちら(編集部撮影)

このやり方は大阪府豊中市立庄内小学校の教諭・中西良介さん(@abc_nakasen)が、2020年9月29日に紹介。中西さんは投稿中で、

「このやり方で二桁で割るわり算こなしてくる子がいてその子のあまりの賢さにこっちの丸つけが戸惑う日々」

とコメントしており、この方法でもバツにはしていないという。

中西さんの投稿に対し、ほかのユーザーからは、

「初めて見たけどこっちの方が楽そう」
「九九の容量と要領のみで組まれた素晴らしい筆算方法ですね!」
「バツにしない先生がステキ」

といった声が寄せられている。

「よりスピード感を持って解くための裏技に」

Jタウンネットは9月30日、投稿者の中西さんに詳しい話を聞いた。

過去に学級経営に関する書籍の出版経験もある中西さんは、小学校に勤めて16年目。この計算方法は、筆算のやり方の1つとして、算数の授業で紹介したものだという。

すると授業後、ある児童が課題のプリントでこの解き方を実践。中西さんは、その児童を投稿で「天才」と称している。

「自信を持ってこの解き方を提出するのは難しいだろうなと思っていました。(計算の)道筋が周りの子と違うんです。この方法を自分で説明できるくらいきちんと理解してないと、そんな勇気持てないですよね」

この計算方法を使いこなす児童に対し、中西さんはそうコメントしている。

従来の十の位から割るのではなく、一の位にどんどん数字を立てていくこの方式。その利点を中西さんに聞いてみると、

「商がいくつ立つか見つけるのが難しい子に対する救いにもなるし、得意な子がよりスピード感を持って解くための裏技にもなると思います」

とのこと。今回は最初に「9」を立てたが、ツイッターでは「10」の方が早いのでは、といった声もある。

どちらにせよ、児童が自分にとって分かりやすいやり方を身につけることができたのは良いことだ。

ちなみに投稿した画像は、授業後に配布した学級通信の原本。わり算の筆算に子供たちが苦戦すると予想し、保護者も一緒に課題に向き合ってほしいという意味を込めて掲載したという。

中西さんは今回の投稿が話題になったことについて、「算数嫌いが減ったら嬉しいです」と述べた。