新たな指標公表へ「東京アラート」との違い

写真拡大

東京都では、新たに確認される新型コロナウイルスの感染者が連日50人を超える中で、感染状況を把握するための新たな指標を30日に公表する方針です。

■東京都 新たな指標公表へ

東京都の新たな感染者は28日、「緊急事態宣言」解除後、最も多い60人。29日は解除後、2番目に多い58人と、増加傾向が続いています。

29日の58人の内訳は、「夜の街関連」が32人、「介護老人保健施設の入所者」が4人。この施設ではこれまでも1人の感染が確認されていて、クラスターが起きたとみられています。家庭内や職場でも出ています。また、経路が分かっていない人は24人です。 

東京都はこうした状況について『感染エリアがある程度限定されていて、市中感染が広がっている状況にはない』としています。

ただ、第2波に備えなければいけない状況は変わりません。感染状況を把握するため、30日、新たな指標を公表する方針です。東京アラートのようなレインボーブリッジのライトアップなどはやらないということです。

■「東京アラート」との違いは?目的は?

では、これまでの指標とどう違うのでしょうか。

これまでは、休業要請の緩和の判断の目安としていた7つの指標から、再び感染拡大の兆候があれば「東京アラート」を出していました。

この指標に29日の時点の数字をあてはめてみると、「新規感染者」と「経路不明率」は、休業要請の再要請のレベルを超えています。一方で、「重症患者数」を見ると、ピークの時は100人を超えていましたが、29日は12人。「入院患者数」については3000人近い時もありましたが、272人。東京都は常に1000床確保しているため、ベッド数は余裕があります。

30日に公表される新しい指標は、医療体制に重きが置かれます。 どう変わるのか、東京都の最終調整案が日本テレビの取材で分かりました。

「感染経路不明率」は「経路不明数と増加比」になり、感染の広がりをつかむため、週単位でどの程度増えているのかを見る指標に変わります。

さらに、東京都独自の「東京ルール」の利用件数も入ります。「東京ルール」とは、東京都の救急医療の現場で2009年から導入されている取り組みです。

搬送先が決まらない、いわゆる“患者のたらい回し”を防ぐためのもので、東京消防庁にコーディネーターが配置され、搬送先を調整しています。

『5つの医療機関への受け入れを要請した』『搬送先の選定に20分以上かかったら調整する』といった基準があり、どれだけこの「東京ルール」が利用されたかを調べれば、医療機関の受け入れ体制のひっ迫度が分かるということです。

他にも、東京消防庁の救急相談センターに寄せられた、発熱などの相談件数も参考指標となっています。

新たな指標は、休業要請をするかどうかを判断するものではありません。そのため、目安の数値はなくなります。

新たな指標の目的は、『感染状況を把握し、第2波の兆候を察知すること』『医療体制についてより詳細に把握すること』この2つが大きな柱です。

■「ヤマト運輸」のドライバーも感染確認

全国では29日、新たに111人確認されていますが、東京が半分以上。関東を中心に感染者が増えていることが分かります。

一方で、29日に新たに4人の感染者が確認された京都府について、具体的にみていきます。

4人のうち2人はヤマト運輸のドライバーの方でした。京都市の営業所に勤務する30代の男性2人ですが、この2人の感染が確認される前の26日と28日にも、同じ営業所の男性ドライバー2人の感染が確認されていました。

ヤマト運輸はこの営業所の全社員を自宅待機としています。管内の集配については他の営業所の社員で行うそうですが、遅れが生じる可能性があるということです。

■「東京アラート」の効果は?

東京の新しい指標について説明しましたが、「東京アラート」が何だったのかという声もあります。発動や解除のタイミングが不明瞭だったこと。さらに、アラート解除後に感染者が相次ぎましたが、これはアラート期間中に感染した人の数ですから、果たしてどこまで効果があったのか、冷静にみる必要があります。

目安は状況に応じて変えていく必要はあると思いますが、しっかりと示してほしいと思います。

2020年6月30日放送 news every.「ナゼナニっ?」より