V.Iの入隊予想日まで“約3週間”。事件の行方は結局…?

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「結局V.Iは、バーニングサン事件はどうなったの?」

罪を犯せば罰を受ける。もちろん、その“罪”が事実であることが前提でなければならない。現在韓国では、どうすることもできず停滞している一つの事件がある。元BIGBANGのV.Iとバーニングサンに関するものだ。

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最初の騒動からいつしか半年が過ぎようとしているバーニングサン事件だが、先月行われたV.Iと、彼の同業者であるユリホールディングスの元代表ユ・インソクの令状審査を最後に次第に落ち着きつつある。

かつては『グレート・ギャッツビー』を基にした“スンツビー”(スンリ+ギャッツビー)のニックネームで知られたV.I。若くして本業である歌手だけでなく、飲食店、クラブといった多岐にわたる事業を成功させて実業家としても活動してきた。

韓国芸能界では、V.Iのサクセスストーリーに憧れ、彼を目標とする後輩たちを容易に見つけ出すことができる。それほどV.Iはホットな人物だったのだ。

しかし、“バーニングサン事件”と呼ばれる一大スキャンダルによって、“スンツビー”の仮面は剥がれることとなった。

騒動当初、同事件はV.Iの運営するクラブ内で起きた単純な暴行事件であるとされていた。ところが蓋を開けてみると、バーニングサン事件は警察との癒着関係、食品衛生法違反、不法薬物疑惑、不法撮影物の流布、性接待、性売買、横領といった数々の疑惑の巣窟であったのだ。

クラブ「バーニングサン」で麻薬を利用した職員たちは捕まり、不法撮影物流布の主犯となったV.Iの親友である歌手チョン・ジュニョン、元FTISLANDチェ・ジョンフンらもそれぞれ自身の罪を認め、謝罪した。

一方で、中心人物であったV.Iだけが巧妙に自身を事件から突き放した。

令状棄却理由に世間は疑問符

去る5月14日、性売買あっ旋や横領などの容疑で令状実質審査を受けることとなり、韓国全土から関心を受けたV.Iと、ユ・インソク元代表。しかし、審査から半日で出た結果は“棄却”であった。

裁判部は「争いの余地がある」という言葉をもって棄却理由を代弁した。これはV.Iとユ・インソク元代表を拘束する場合は争う余地があるということだ。言い換えれば、罪が成立するか否かの問題そのものに対する反ばくといえる。

V.Iは令状棄却の知らせを聞いて帰宅し、再び行方をくらました。

令状棄却の結果を受けた捜査当局は、今後補強捜査をする方針であり、数カ月間進めてきたバーニングサン事件に対して最終結果を発表するとしていた。

しかし、現在はそんな方針が色あせるほど静かだ。令状棄却から1カ月の時が流れたが、その間V.Iに対する追加召喚はなく、資料提出の要求もされなかったという。

V.Iが令状実質審査で性売買の疑いを認めたとされたことによって、警察は横領容疑に力を注いで補強捜査中であった。これまで明らかになった金額だけでも5億ウォン(約5000万円)を超えるというが、V.Iが令状棄却の翌日に平然と運動をする姿が報道されて以降、これといった進展はないようだ。

入隊で逃げ切るつもりか。残された時間は“約3週間”

さらに大きな問題は、物理的に捜査の時間が減っていくという点だ。V.Iは今月末に入隊する可能性が高いとされている。このまま何の処罰もなく入隊する場合、V.Iにとって軍隊は逃避先となるわけだ。

警察はバーニングサン事件以降に提起されたYGエンターテインメントとヤン・ヒョンソク代表の性接待疑惑に対しても「情報提供者を探し出し、容疑が立証されれば内密捜査をする」と立場を明かしているが、この件に関しても事実上特に進展はないようだ。

さらにはクラブ「バーニングサン」が再オープンするという説まで流れ、捜査当局の存在意義に対しても疑問が浮上している現状だ。

一方でチェ・ジョンフンは集団強姦容疑で拘束・起訴されている。それぞれの事件で“スピード”が異なるのは単なる感覚的な問題なのか、それにしてもV.Iの事件に関しては遅きに失した感覚を拭えないでいる。

正義は必ず勝つのだろうか。結局勝利はV.Iの元に訪れるのか。警察がV.Iの入隊までに捜査を終えて検察に送致することを前提に、最後のゴールデンタイムを逃さぬことを祈るばかりだ。