ドイツも5G網構築からファーウェイを除外しない方針か(WSJ報道)
英サイバーセキュリティセンター(NCSC)が5G網へのHUAWEI製品の使用は問題ないとの判断を下したと報じられたばかりですが、ドイツでもHUAWEIを排除しない方向に進んでいるようです。

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米誌WSJがドイツ政府関係者からの話として報じており、それによると、一部の省庁では2週間前にHUAWEIを5G網構築の入札に参加させる暫定合意が行われているとのこと。ただし、最終的には内閣と議会の承認が必要だとしています。

米国の主張とは裏腹に、NCSCの調査同様にドイツ当局の調査でも、HUAWEI機器での不正行為の兆候は見つけられなかったとのことです。

また、ドイツでは他の欧州諸国やアジアに比べ、ブロードバンドの普及が遅れているという事情もあります。このため、5G網の構築は急務と考えており、HUAWEI製品の除外による導入の遅れをリスクと判断しているようです。

ただ、先にも書いた通り、これは最終決定ではありません。一部の政治家などからは、短期的な経済的配慮のために、安全保障上のリスクを過小評価しているとの声も出ているとのこと。また、トランプ政権との論争を懸念する向きもあるようです。

HUAWEI排除は、単にセキュリティリスクの問題だけではなく、貿易摩擦を含めた政治的な話が絡んでおり、混沌とした状況になっています。最終的にどのような決着を見るのかわかりませんが、少なくとも消費者に不利益がないように期待したいところです。