貯蓄割合の目標は、年齢やライフステージ、家族構成などによって変わります。給料の何%を貯蓄にまわしているのか。

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貯蓄すべき金額・割合の目安を押さえておこう

給料の何%を貯蓄にまわせばよいのでしょうか?

世帯構成や生活様式によって貯蓄ができる金額は変わってくるので、この問いの正解はありません。

とはいっても、およその目安は欲しいもの。家計データの統計の動向から、年代別の貯蓄傾向を考えてみましょう。

貯蓄率の全体平均は24%


2019年2月に発表された総務省の家計調査(平成30年)によると、勤労者世帯実収入平均は月49万2594円。そこから、社会保険料や税金などをひいた可処分所得(実質上の手取額)は40万964円となっています。

預貯金(増額分)の平均は9万9320円で、貯蓄率(預貯金÷可処分所得×100)は、24.8%。手取収入の4分の1程度貯蓄をしている姿がうかがえます。

とはいっても、貯めやすい年齢、貯めにくい世代があります。

シングル20代が貯め時、貯蓄率40%!

世帯主の年齢別に貯蓄率をみてみると、貯蓄率が一番高いのが29歳以下の40.3%です。世帯人数も1.42人となっていますから、シングルが多い世代。この年代が、一番のお金の貯め時ですね。

次に貯蓄率が高いのが、30歳代。貯蓄率31.6%と高くなっています。世帯人数も2.94人となっており、結婚して子どもが1人いるかどうかというタイミング。夫婦2人だけか子どもがいてもまだ小さいこの時期は、貯め時といえます。

40歳代以降は、貯蓄率が減っていきます。40〜50歳代は収入や可処分所得のピークとなりますが、教育費などがかさみ、貯蓄が思うようにすすまない世代です。

60歳代になると、貯蓄率もグンと減って15.4%。定年退職し再就職をしたとしても収入はグンと減ったためでしょう。

現役世代は貯蓄率20〜30%

世帯をもった現役世代での60歳までは20〜30%前後の貯蓄率となっています。現役世代は、手取額の20〜30%程度の貯蓄を目標にしたいものです。

とはいっても、ライフステージによって目標とする貯蓄率は変わってきます。では、収入に対してどれくらいの割合で貯蓄をすればよいのか、世帯別の目標を見てみましょう。

シングルの貯蓄割合:同居は手取りの4割、1人暮らしは1〜2割が目安

ライフステージ別で目標とする貯蓄率を考える時、一番の貯め時はなんといってもシングル世代。世帯というより個人の消費ですから、支出がかなりおさえられます。

その中でも、親と同居なら文句なしの貯め時です。支出の中で一番高額なものが住居にかかるお金。それがほとんどいらないのですから、ここはしっかりと貯めましょう。毎月の手取り収入の4割は貯蓄にまわしたいところですね。

1人暮らしの人は思うようにお金が貯まらないかも。1人で住居を借りると、住居費が割高になります。寮やシェアハウスなどで工夫ができればいいのですが、一般の賃貸住宅に住む場合、家計は厳しくなります。できれば、手取り収入の1〜2割は貯蓄にまわしましょう。

都心で住居を借りていれば、1割の貯蓄も厳しいかもしれません。が、ここはしっかりと貯めて次へのステップとしたいですね。

夫婦2人の貯蓄割合:手取り収入の2〜3割が目安

結婚をして夫婦2人の世帯は、シングルの時と同様に貯め時だと心得てください。共働きの世帯はもちろん、専業主婦世帯も今後の出費は増える一方ということを考えておくといいでしょう。

共働きなら3〜4割、専業主婦世帯なら2割を目標にしたいところです。

子育て期の貯蓄割合:手取り収入の2割を目標に

子育て期に入ると、貯蓄は思うように進みません。子どもにかかるお金は子どもの成長とともにどんどん増えていきます。また子どもの数が増えると、更に子育て費、教育費が重荷になってきます。

教育費のピークは子どもが大学生の時。この時期は家計を黒字にするだけでも精一杯かもしれません。子どもが大学の頃は、貯蓄よりも家計の黒字を目標に。そのためには、大学入学まではある程度は貯蓄できる家計でないといけない、ということになります。

子どもが大学に入学するまでは、2割程度を貯蓄に回したいものです。

また、どの世代でもいえることですが、ボーナスなどの臨時収入は、これらの割合に関係なくできるだけ貯蓄にまわすようにしましょう。

あくまでも目安!計画的に貯蓄できるように

これらの目標はあくまでも目安です。また、このデータも平均です。これらのデータは、ごく少数の高収入世帯に平均がひきあげられる傾向にあります。ですから、あくまでも割合の変化としてみていただければと思います。

お金は貯めることが目的でもありません。それぞれの家庭でどれだけ貯めればいいかという正解もありません。どれだけの貯蓄なら可能か、必要かを考えて、計画的に貯蓄できるようにしたいですね。
(文:福一 由紀(マネーガイド))