16年ぶりに『Mステ』に出演したYOSHIKI

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X JAPANのYOSHIKIが音楽番組『ミュージックステーション』に出演してピアノの生演奏を披露した。16年ぶりに出演した彼はX JAPANの『Forever Love』を“MS Version”としてピアノとストリングスによるインストゥルメンタルでパフォーマンスした。X JAPANの原曲とは趣の違うYOSHIKIの世界に魅了されたのは視聴者ばかりではない。ひな壇で聴いていたAKB48の大島優子は瞬きも忘れるほど見とれていたほどだ。

9月27日の『ミュージックステーション』は3時間スペシャルで“もう1度見たいMステライブ映像グランプリ”をランキング形式で放送した。スタジオには16年ぶりにYOSHIKIが姿を見せて、AKB48、きゃりーぱみゅぱみゅ、Perfume、斉藤和義&奥田民生らとVTRを楽しんだ。

X JAPANの“もう1度見たい”映像へのリクエストも多く、1989年8月25日にMステに初出演して『紅』を演奏したシーンも映った。まだ日本ではビジュアル系バンドが一般的に知られていない時期で、彼らの出現はロックファン以外の注目も集めた瞬間だ。番組には37歳の女性から「YOSHIKIさんの熱演に圧倒されました。この時の衝撃は忘れません」と当時を振り返るメッセージが届いた。

また、1993年12月24日に『X』をパフォーマンスした時に、演奏を終えたYOSHIKIがドラムを破壊したシーンが流れると「ファンの間で伝説となった映像」、「あんなパフォーマンスYOSHIKIさんにしかできません」と当時を知るファンがコメントしている。

彼がドラムを機材に投げつけて爆発音までした当時のスタジオを思い出すと、タモリは「俺は意外とあの近くにいたんだよね」と笑った。するとYOSHIKIが「あの時は、HIDEと『今日はやっちゃおうぜ!』と話してた」と明かしてタモリを驚かせたのだ。

YOSHIKIはその時、カメラマンたちに「今日は何かするかもしれないから“避けていて”と言ったのに、“突撃”してきたのでどうしようかと思い、投げつけちゃいました」というのが真相らしい。タモリが「カメラも壊れたんだよね」と明かすと、YOSHIKIも知らなかったようで「壊れちゃったんですね…すみません、謝ります」と頭を下げていた。

X JAPANにも様々な出来事があった。1997年にToshlが脱退したことからグループも解散を発表した。その後、ソロ活動を始めた矢先にHIDEが急逝する。悲しみを乗り越えて2007年に再結成するとワールドツアーを開催するなど世界でも活躍を見せる。その間にはYOSHIKIが頸椎椎間板ヘルニアの手術を受け、Toshiも肋間神経痛で声が出ない時期があった。そして、TAIJIが2011年7月17日に急逝した。

16年ぶりの『Mステ』で昔の映像を見ながらYOSHIKIはそんな日々を思い出したはずだ。彼が演奏した『Forever Love』(MS Version)はピアノ演奏のバックにストリングスが加わり、しっとりとメロディーが流れるとやがて雨がピアノとYOSHIKIに降り注いだ。スクリーンにはX JAPANの懐かしい映像が流れており、HIDEがアメをしゃぶるシーンも見られた。

そのドラマティックなパフォーマンスに感動したファンから『Yoshiki @YoshikiOfficial(ツイッター)』には「人生で一番感動しました! もう泣くしかない。一音一音に込められた思いが全て伝わった気がしました。あの演奏ほど思いの伝わるものはありません。尊敬します!」とツイートされている。

スタジオでは演奏を終えたYOSHIKIの姿を身じろぎもせず目を輝かせて見入る大島優子の姿があった。彼女もまたそのパフォーマンスに魅了されたようである。『大島優子 Google+』でも「MステのYOSHIKIさんすごかった…神様かと思ったわ」と感激を伝えているほどだ。

YOSHIKIは「明日、X JAPANのメンバーと会う予定」と話していた。来年はX JAPANの第2回ワールドツアーも予定しているというので、その件でも盛り上がることだろう。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)