桜庭和志の「独創力」とは何か?/ファイト&ライフ
日本最弱とまで言われた時代に卓越したテクニックと明晰な頭脳を駆使して世界に立ち向かい、日本人が世界と互角以上に戦えることを証明してみせた功績は計り知れない。
取材・文:熊久保英幸(GBR)/撮影:寺澤有雅
格闘技は1対1の勝負なんだから、お互いが納得すればいい
みんなそういう覚悟をもってやっているんですよ
桜庭 そうなんですか? ぼくは知らないです。でも、意識は飛んでいなかったですよ。レフェリーに“動かなかったらストップしますよ”と言われたので動きました。アキレス腱って8〜9割くらい極まっている時に、ずっとそのままの体勢にしておくとけっこう痛みが溜まってギブアップすることがあるんですよ。それでずっとアキレスの体勢をやっていたんです。別にストップするもしないも意識はあったし、レフェリーの大城君は慣れているのでちゃんとそれを見ていたと思いますけれど。
──かなりパンチをもらっていましたよね?
桜庭 バンバン殴って来たので“なんだよ、コイツ。面倒くさいな”と思っていたので殴られたのは覚えています。側頭部にアゴを動かす筋肉があるじゃないですか。そこをバチバチ殴られたので痛かったことは痛かったですけれど。
──意識が飛ぶほどではなかった?
桜庭 全然ありましたよ。だからレフェリーの声が聞こえたので動きましたし、お客さんの声も聞こえていましたし。
──危ないように見えましたが……。
桜庭 危ないって言われても……なんでぼくの試合が騒がれているのか意味が分かりません。レフェリーがちゃんと判断してやっていることだし、弁慶が文句を言っているわけもないですよね? 選手がお互いに納得していることだからいいんじゃないですか。ぼくがメルヴィンとやった時は、半分以上は意識が飛んでいたので“まあ、しょうがないや”って思いましたもん。たまに他の人の試合を見ることがあるんですけれど、完全に飛んでいるのって分かるじゃないですか。それは一番近くで見ているレフェリーが最初に分かることです。完全に意識が飛んでしまって、その後にバババッと何発かもらって対応できていなければ止めればいいと思いますけれどね。それはレフェリーの判断でいいでしょう。
──では、世間や僕らが言うほど危ない状態ではなかった?
桜庭 全然危なくなかったですよ。その後、一応検査は行きましたけれど、脳みそは何ともなくて側頭部の薄い筋肉がちょっと腫れていただけでしたからね。
──打たれている時にディフェンス的なことはしていましたか?
桜庭 殴られている箇所が特に急所でもなく、ただ痛かっただけですから。向こうが叩きづらいような形に持っていくようにはしていましたよ。ただ、弁慶の身体がけっこう柔らかかったのと身長差があったので、パンチが届いてきたのはありましたけれど。そこまで騒ぐほどのことではないと思います(笑)。よく試合後、ストップされて“俺はやられてないよ”ってアピールする人がいるじゃないですか。あれはレフェリーがヘタクソだから。
<以下、Fight&Life vol.16に続く>
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<コンテンツ>
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