異例の監督交代で不気味さを漂わせる相手にも自然体は変わらない。北中米W杯を戦う日本代表MF伊東純也(ゲンク)が19日、グループリーグ第2戦チュニジア戦の前日練習を終えて報道陣の取材に対応。自らが武器するクロスやセットプレーによる攻撃に勝機を見出した。

 対戦相手のチュニジアは初戦スウェーデン戦に1-5で大敗した後、異例の監督交代に踏み切り、かつてサウジアラビアを率いて日本と戦った経験のあるエルベ・ルナール監督が新たに就任。昨年3月の対戦時は5バックで守り切られ、0-0のまま試合を終えており、今回も指揮官が得意とする守備戦術を破れるかどうかが大きなカギになりそうだ。

 そうした中で伊東は「5-4-1で守られた時はどこが相手でも難しくなるけど、チャンスは絶対あるので決め切るところが大事」と淡々と展望。「クロスの部分は特に相手が引いてきて、マイナスでフリーで受けられる時はクロスが有効になる。相手の嫌なところに入れていくのが大事」と言い切り、狭いスペースでも通すピンポイントクロスに自信を示した。

 さらにセットプレーのキックも「チームで蹴っているぶん、感覚的にもいいし、慣れている部分があって昔よりもフィーリングがいい」と好感触を持っている様子。オランダ戦の同点ゴールのシーンについては「中の入り方もいいし、自分のボールも良かったですね(笑)」と珍しい自画自賛で報道陣の笑いも誘い、大きな手応えをにじませていた。

 チュニジアなど北アフリカ系の選手はリーグ・アンやベルギーリーグで数多くプレーしていることから、DFモンタサール・タルビ(ロリアン)を中心とした守備陣への対応に慣れているのも伊東の強みだ。特にキーマンの一人とみられる左サイドバックのDFアリ・アブディ(ニース)にはスカウティングの際に見覚えがあったという。

「たぶんディフェンスの2枚がフランスでやったことある選手だったんで、見たことあるなと。特に左SBの選手は見たことあると思ったらニース(所属)だった。何回か対戦したことがあったんでイメージはある」。マッチアップにも不安はなし。大舞台でなお輝く日本のジョーカーは自然体を貫きながらも相手を切り裂く。

(取材・文 竹内達也)