定年後は「週3日だけ」働いて、足りない生活費を補いたいと考えています。年金を受け取りながら働くなら、どんな仕事が向いているのでしょうか?
年金を受け取りながら週3日働ける?
年金を受け取りながら働けます。定年後にパートやアルバイト、再雇用などで働き、年金に加えて給与収入を得ている人は少なくありません。
ただし、厚生年金に加入して働く場合は「在職老齢年金」という仕組みに注意が必要です。これは、給与や賞与を基に計算される「総報酬月額相当額」と老齢厚生年金の合計が一定額を超えると、老齢厚生年金の一部が支給停止になる制度です。2024年度の基準は月50万円でしたが、2026年4月からは月65万円に引き上げられます。
とはいえ、週3日勤務で生活費の不足分を補う程度であれば、この基準を大きく超えるケースは多くないでしょう。例えば、時給1200円で1日5時間、週3日働くと、月収はおおよそ7万円台です。年金額にもよりますが、一般的な短時間勤務なら、年金が大きく減る心配は比較的小さいと考えられます。
ただし、賞与がある再雇用や高収入の専門職で働く場合は別です。勤務先に社会保険の加入条件や見込み収入を確認し、年金事務所などで相談しておくと安心です。
定年後の週3日勤務に向いている仕事
週3日だけ働くなら、体力への負担が大きすぎず、勤務日を調整しやすい仕事が向いています。代表的なのは、マンション管理員や施設管理の仕事です。受付、巡回、簡単な清掃、業者対応などが中心で、これまでの社会人経験を生かしやすい仕事です。人と落ち着いて接することが得意な人に向いています。
スーパーやドラッグストアの品出し、レジ補助も選択肢になります。シフト制の職場が多く、週3日勤務の求人も探しやすいでしょう。ただし、立ち仕事が中心になるため、足腰に不安がある人は勤務時間を短めにするのがおすすめです。
運転が好きな人なら、送迎ドライバーも候補です。病院、介護施設、学童、幼稚園などで短時間勤務の求人があります。朝と夕方だけ働く形もあり、日中の時間を自由に使いやすい点が魅力です。ただし、安全運転が求められるため、体調管理や視力の確認は欠かせません。
事務経験がある人は、経理補助や一般事務のパートも向いています。体力的な負担は比較的少なく、パソコン操作に慣れている人なら働きやすいでしょう。
仕事選びでは収入より「続けやすさ」を重視する
定年後の仕事選びでは、時給の高さだけで決めないことが大切です。例えば、時給が高くても通勤に片道1時間かかる職場では、働く前から疲れてしまいます。重い荷物を運ぶ仕事や、長時間立ちっぱなしの仕事も、最初はよくても長く続けるのが難しいかもしれません。
週3日勤務を選ぶ人の中には、生活費を補いながら無理なく働き続けたいと考える人もいます。そのため、自宅から近い、勤務時間が短い、急な体調不良に理解がある、といった条件も重視しましょう。
また、働くことで得られるのは収入だけではありません。人と話す機会が増え、生活リズムが整い、社会とのつながりを持ち続けられます。厚生労働省も、高年齢者の雇用状況を把握し、生涯現役社会の実現に向けた取り組みを進めています。
無理なく続けられる仕事を選べば、収入面だけでなく、健康や生きがいの面でもプラスになりやすいでしょう。
年金生活の不足分は無理のない働き方で補おう
定年後に年金を受け取りながら週3日働くことは、現実的な選択肢です。生活費の不足分を補いながら、自分の時間も確保しやすい働き方といえます。
向いている仕事としては、マンション管理員、施設管理、店舗スタッフ、送迎ドライバー、事務補助などがあります。大切なのは、収入の高さだけでなく、体力や生活リズムに合っているかを確認することです。
働く前には、月にいくら不足しているのか、どのくらい働けば補えるのかを簡単に計算してみましょう。必要以上に働きすぎないことで、年金生活の安心感と自分らしい時間の両方を守りやすくなります。
定年後の仕事は、生活費を補うためだけのものではありません。無理のない仕事を選べば、収入、健康、人とのつながりを得ながら、前向きなセカンドライフを送りやすくなるでしょう。
出典
厚生労働省 在職老齢年金制度の見直しについて
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
