STARTO初の“博士アイドル”が誕生! B&ZAI・本盥郤が選んだアイドルと早稲田大・博士課程の両立
アイドル自らが、多忙を極めるエンタメ業界の最前線に立ちながら、理工学の視点から社会の仕組みを最適化する研究に挑み、博士号を取得。CDデビュー前にして武道館ライブを成功させるなど、歓声に包まれる華やかな舞台の裏で、彼はなぜ研究を続けたのか。STARTO ENTERTAINMENT初の“博士アイドル”誕生の道のりと、壮絶な両立のリアルに迫った。
◆早稲田大学で最短年数で博士号を取得
本郄:おー、早稲田懐かしいです! 大隈重信像がある建物には院生専用のラウンジがあるんです。人も少ないので、大学院に入ってからはよくここで勉強していましたね。
――博士課程に入学できても、研究や論文審査の壁に阻まれ、最短の3年で学位を取得できる者は半数ほどと言われています。そん中、博士号を取得したというのは本当にすごいこと。博士課程では、(※2)経営システム工学を専攻されていたんですよね?
本郄:はい、「ライブ・コンサートにおけるチケット不正転売防止を考慮した最適なチケット販売方法」をテーマに研究していました。(※3)チケット不正転売禁止法が施行されてもさまざまなライブで転売不正が横行し、本当にチケットを欲しい人が取れずに悲しんでいるという現状があります。二次流通に需要があるのは確かですが、主催者側が有効な対策を打てていない面があると思います。そこでコンピュータ上で人間や組織の動きを再現し、未来を予測する「社会シミュレーション」という手法を使い、望ましいチケット販売のあり方について、定量的に分析していました。
――ライブや舞台の稽古などもある中で、いつ研究していたんですか?
本郄:休日や公演の合間を活用していました。例えば2時間の舞台が一日2公演あったとします。舞台に立っている時間は計4時間、準備などを含めると計6時間。さらに睡眠や食事で10時間使ったとしても、一日24時間のうち、まだ8時間残る。その時間はフルに研究しまくる、という生活です。
――自分なりに集中する儀式はありましたか?
本郄:「やる」という覚悟だけです(笑)。研究って、勉強とは違う頭の筋肉が必要で、ゴールも見えづらい。それを家でやろうとすれば「今日はしんどいな」となってしまう。だから一日休みがあったら一旦大学に行って研究室にこもり、「成果を出すまでは帰らん」と、自分に課していました。もちろん、ときには趣味の釣りやサッカーにも行ったりと、メリハリはつけていたと思います。
◆「学業に軸足」が定まったのは中学生
――本郄さんは中学1年で芸能活動を始められましたが、中学3年のときには活動を一時お休みし、高校受験の勉強に専念しています。この経験が、現在のマルチタスクをこなす素地になった面はありましたか?
本郄:かなり影響していると思います。入所して1年ちょっとたった頃に、大きなお仕事のオファーをいただいたんです。でも、それを受けたら間違いなく高校受験に集中できなくなると思い、お断りしました。その頃から、「学業に軸足を置く」という方針が自分の中で定まっていたんだと思います。あのとき、受験に手を抜くという選択肢は自分の中ではなかったですね。
