堀琴音【写真:柳田通斉】

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ワールドレディスサロンパス杯第3日

 国内女子ゴルフのメジャー初戦・ワールドレディスサロンパス杯第3日が9日、茨城GC西C(6718ヤード、パー72)で開催された。瞬間最大風速14.9メートルの強風とハードな設定でスコアを崩す選手が続出し、75で回った通算2オーバーの福山恵梨(松辰)が首位に立った。1988年のツアー制度施行後、4日間大会の1ラウンドで全員がオーバーパーは、2012年の日本女子オープン以来19度目。平均スコアは79.7424で、ツアー歴代18番目、02年以降の25年間でワースト記録となった。文字通りの「我慢大会」で、選手の言葉にも実感がこもっていた。

 前夜の天気予報を見た時点で、福山は腹をくくっていた。「あっ、これはもう大変なゴルフになるぞ」。だが、いざコースに立つと、現実は想像をはるかに超えていた。

「途中、キャディーさんに『これ、ゴルフですか?』って聞いたくらいでした(笑)。メジャーのグリーンコンディションとこの風は、私のキャリアの中でも一番(難しい)くらいに入ります」

 最終18番パー4。残り80ヤードから放ったショットが強烈なアゲインストと急傾斜のグリーンで押し戻され、3オンさえできなかった。

 福山の2組前でプレーした吉田鈴も、残り57ヤードから放った第3打が風で押し戻された。

「ボールが(空中で)止まっている感じでビックリしました。63ヤードぐらいの感覚で打ちましたが、急に風が強くなって…。奥のバンカーも嫌でしたし」

 吉田と同組の堀琴音は第2打で3番ウッドを持ち、好ショットを放った。だが、ボールは硬いグリーンを滑るように前進して奥のバンカーへ。しかも、「ライが悪かった」ことで、3オンに失敗。結果、4オン2パットのダブルボギーにしてしまった。

 それでも、堀は悲観していなかった。理由はスタート前にキャディーから「パー77だから」と言われていたからだ。

「すごく難しかったんですけど、順位は上がっていましたし、本当にキャディーさんに助けられました。ちょっと欲が出そうなところを止めてもらえたりとか、スリーパットがすぐ出ちゃうので、それをなくすように言ってもらえたりとか。何度か心折れそうだったんですけど」

 昨季は日本女子オープンで優勝し、悲願のメジャー初制覇を果たした。3年シードも手にしたが、今大会でも勝ちたい思いは強い。

「4つメジャーがあって、『あと3つある』と思ってますし、この難しいコースで開催されるサロンパス杯は『本当に上手い人しか勝てない』と私は思うので」

 その上で「(首位に3打差で)まだチャンスはあると思います」と前を向き、「欲を出しすぎずにちゃんと地に足つけてしっかり、1打1打やっていければと思います」と力を込めた。最後まで我慢大会。気持ちを切らさず、持てる力を発揮できた選手だけが頂点に立てる。

(柳田 通斉 / Michinari Yanagida)