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加盟国が毎年お金を出し合って運営されているOECDでは、各国の経済規模に応じて拠出金が決まります。日本は拠出金額で第2位という大きな財政的貢献をしているにもかかわらず、実際にOECDの正規職員に占める日本人の割合はわずか2.7%。経済大国であるはずの日本で、なぜこのような状況が生まれているのでしょうか。元マッキンゼー・パリ、現OECD職員の星歩氏が、著書『世界基準の仕事術』(大和出版)よりその背景を紐解きます。

国際舞台で“薄まる”日本の存在感

現在、世界は急速に変化しています。インターネットやSNSの普及、物流網の発達、航空交通の効率化などにより、現代社会はかつてないほどにグローバル化が進展しています。オンライン会議は世界のどこからでも可能となり、国をまたいでプロジェクトを進めることが容易になりました。

このような状況の中、「グローバルに通用する人材」のニーズが急速に高まっています。

単に英語を話せるというだけではなく、多様な文化や価値観に配慮できる力、チームとして国籍・文化を超えた協働ができる姿勢、迅速に国際的な課題へアプローチする能力が求められています。企業の競争相手も市場も、もはや国内にとどまりません。優秀な人材は世界中に分布し、働く場所も企業の国籍も関係のない時代です

しかし現実として、世界でトップレベルの人材と肩を並べる日本人は、依然として少ないのが現状です。

たとえば、マッキンゼー・パリオフィスには日本人コンサルタントは1人もおらず、ヨーロッパ全体のコンサルティング業界を見渡しても、日本人の姿はほとんど見かけません。

私が現在勤務しているOECDでも、全体の正規職員数は約3400人にのぼりますが、日本人の正規職員はそのうちわずか2.7%、93人にすぎません。拠出金額では第2位であるにもかかわらず、人材面では大きく下回っているのが現状です(2024年時点)。

[図表]2024年OECD正規職員の国籍別人数 参照:OECD 2025 Annual Diversity and Inclusion Report

日本は世界第4位のGDP(2024年時点)を誇る経済大国でありながら、国際舞台における日本人の影響力は低下しています。

人口減少・少子高齢化が進む中、日本のGDPの世界全体に占める割合はさらに縮小、日本企業の国際競争力は低下、このような状況下、グローバル社会で生き残っていくことがますます難しくなっています。

“求められる人材”になるために必要な「世界基準」

「世界基準の仕事術」と聞くと、世界で働かなければならないと思われるかもしれませんが、日本にいても身につけることができます。たとえあなたのキャリアの舞台が日本国内であっても、このスキルは確実にあなたの選択肢を広げ、キャリアを大きく飛躍させる力になります

「世界基準の仕事術」とは、特定の国や文化に依存せず、どんな環境でも成果を出せる普遍的なビジネススキルとマインドセットのことです。どこにいても「グローバルスタンダードで成果を出せる人」は、世界中のどんな場所でも価値を発揮できます。

そして今、世界で活躍する日本人がまだ少ないからこそ、あなたの成長が次の世代にとっての「新しい標準」となるのです。

「世界基準の仕事術」は、単に「海外で通用する方法」ではありません。これは、「どこにいても成果を出せる人」になるための本質的な仕事術なのです。結果的に、「世界基準の仕事術」を身につけることで、自分の市場価値を引き上げ、年収を数倍にまで高め、世界中の一流企業からオファーを受ける存在になることも、決して夢ではなくなります。

たとえば、外資系コンサルティング会社や国際機関でのポジションは、国内企業の給与水準を大きく上回り、年収1000万円超え、時には2000万円、3000万円といった報酬を手にすることも珍しくありません。

そして、求められる人材になるということは、仕事を「選ぶ側」に立てるということです。

日本国内にとどまらず、シリコンバレーのテック企業、シンガポールの金融業界、ヨーロッパのスタートアップ、さらには国際機関まで、あなたの活躍の舞台は世界中に広がっていくのです。

星 歩

元マッキンゼーパリ・現OECD職員