“友達のいない大人”はなぜ婚活でつまずきやすいのか。大反響『ザ・ノンフィクション』で見えた“1つの盲点”
◆「お前、その服やめろよ」と言ってくれる関係性
植草氏からアドバイスを受けても改善しなかった理由には、久保さん自身の課題という見方もある。一方で、見た目を指摘してくれ、恋愛の話題を気軽に共有できる相手が身近にいたら、婚活の進み方も少し変わっていたのではないだろうか。
「お前、その服やめろよ」「こういう髪型のほうが良いんじゃない?」と、ざっくばらんでありながらも的確に教えてくれる友達が日常の中にいれば、久保さんも気を緩めることなく、見た目に対する高いモチベーションを保ちやすかったかもしれない。
2週目のラストで久保さんは、結婚したい理由として「友達がいない自分だけど、結婚して、誰かにそばにいてほしい」と語っていた。それが謙遜や一時的な孤独感によるものなのか、本心なのかはわからない。ただ、その言葉には寂しさも感じた。結婚という目標の前に、「誰かと何でも言い合える関係を築く経験」がどれほど大切かを考えさせられる。
◆大人の友達探しの難しさ
ただ、大人になってから友達を作ることは簡単ではない。就職や結婚、出産などによって、気軽にコミュニケーションを取れる友達は年々減っていく。学校や職場といった共通のコミュニティに属していない人と関係を深めるのは容易ではなく、社会人になって新しく友達を作ることの難しさを痛感した人も多いだろう。
なにより、基本的に世の中は受け身になりがちな人も少なくない。こちらから積極的に誘ったり、企画したりすることが求められ、継続的な交流を維持するためには、時間的にも精神的にも少なからぬコストがかかる。
個人的には、かつての同級生をSNSなどで探してコンタクトを取るしかないようにも思う。昔話という共通の話題があり、ゼロから関係を築く手間も省ける。同窓会が開催されれば理想的ではあるが、開催までのハードルが高く即効性に乏しく、SNSなどで個別に旧友を探す方が良い。
大人になって友達との関係が希薄になることの影響を考えさせられると同時に、「では、どうすれば友達を作れるのか?」という壁にも気付かされる回だった。
<文/浅村サルディ>
【浅村サルディ】
芸能ネタ、炎上ネタが主食。好きなホルモンはマキシマム ザ ホルモン。

