新車400万円台? トヨタ「“新型”小さなランクル」まもなく発売! 「RAV4サイズ」で“お手頃価格”を追求! シリーズ最小の「エフジェイ」はどんなモデルなのか
「ランクルファミリーの末っ子」 中身は「信頼性と耐久性」を確保
世界各地の厳しい環境下の中で活躍を続ける信頼性の高さから、地球規模での熱狂的なファンを持つのが、トヨタのクロカン「ランドクルーザー」シリーズです。
その最新型となる「ランドクルーザーFJ(ランクルFJ)」が、日本最大の自動車ショー「ジャパンモビリティショー2025(JMS2025)」の目前となる2025年10月21日に世界初公開され、大きな話題を呼びました。
その反響の大きさは、JMS2025のトヨタブースでも証明され、常に多くの人たちに囲まれる人気ぶりに。今回は、JMS2025の会場で開発担当者に尋ねた新型ランクルFJの特徴を改めてお伝えします。
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まず新型ラランクルFJの簡単なスペックをご紹介しましょう。
そのポジションは、ランドクルーザーシリーズの末っ子。もちろん、“ランドクルーザー”を名乗る以上、本格的な“クロカン(クロスカントリー型四輪駆動車)”に仕上げられています。
そのクロカンらしいワイルドなエクステリアは、シリーズの中核となる「ランドクルーザー250(ランクル250)」譲りの直線基調かつスクエア形状を強調したものですが、よりポップさと親しみやすさを感じるものにデザインされています。
外観上で特徴的なのは、フラッグシップの「ランドクルーザー300(ランクル300)」やランクル250のように跳ね上げ式テールゲートではなく、左開きドアとし、実用モデル「ランドクルーザー70(ランクル70)」同様に、背面部にスペアタイヤを装着しているところでしょう。
ボディサイズは、全長4575mm×全幅1855mm×全幅1960mmとなっており、奇しくも新型「RAV4」と同等サイズ。つまり、日本でも扱いやすいミッドサイズSUVに仕上げられていることが分かります。
インテリアは、コンパクトなボディでもあることから、2列シートの5人乗り仕様のみ。コクピット回りのデザインは、ランクル250と似た機能的な雰囲気に仕上げられ、充実した機能を備えたギアであることを感じさせます。
搭載エンジンは、ランクル250でも採用される「2TR-FE」型ガソリン自然吸気仕様の2.7リッター直列4気筒DOHCです。その性能は、最高出力が163ps(120kW)、最大トルク246Nmとされ、ランクル250同様のスペックであることが分かります。
さらにトランスミッションも、「6 Super ECT」と呼ばれる電子制御6速ATであることも同様。ただ駆動方式は、シンプルなパートタイム式4WDであることまでが明かされています。
さて新型ランクルFJは、どのように生まれたのでしょうか。それはランドクルーザーのラインナップの核となるランクル250の企画まで遡ります。
同車は、「ランドクルーザープラド」の後継として企画された段階で、ランクルシリーズの中核に据えることが決定。その検討の中で、より気軽に乗れる存在や扱いやすい手頃なサイズなどの新たなモデルの必要性も議論されました。
そこで、より身近なエントリーとなるランクルの開発がスタートすることに。
もちろん、ランクルを名乗る以上、伝統として受け継がれてきた「信頼性」、「耐久性」、「悪路走破性」の3つが一定の基準をクリアすることは絶対条件であるため、小さく手頃な存在を目指しながら、その点には妥協無く開発に取り組んできたとします。
コスト削減&シンプル構造で「手頃価格」に?
コストダウンの肝となったのは、「IMV」シリーズのコンポーネンツです。
IMVシリーズは、当時アジア本部長であった現会長の豊田 章男氏が指揮をとり、「アジアの人々とともにアジアの経済に貢献したい」との想いを込め、現地のエンジニアと共に「現地現物」で開発したもの。
その最新作が、2023年11月に発表された1トンピックアップトラック「ハイラックスチャンプ」です。
ハイラックスチャンプのタフなラダーフレームは、複数のエンジンの搭載を前提とするなど、幅広い活用を考慮して考えられた新プラットフォームであり、それをFJにも採用したというわけです。
そのため、新型ランクルFJもIMV車を製造するタイの工場で生産され、アジア、中近東、アフリカ、中南米といった国や地域を中心に世界各地に届けられることになります。

走りの要となる2.7リッターのガソリンの採用に関しては、長年に渡り、多くの車種に搭載され、信頼性と耐久性の高さを重視した選択とのこと。
ただIMV採用車には、他のガソリンエンジンやディーゼルエンジンも搭載されています。その点に関しては、「今後のお楽しみに」という期待を膨らませるコメントが得られました。
トランスミッションに関しては、意外なことに世界共通でAT車のみ。
その点を尋ねると、MT車に関しては、ビジネスカーに関しては需要があること前置きした上で、新型ランクルFJに関しては、プライベートユースが多いことを見込んでおり、当然、個人向けは世界的にATが主力にシフトしているため、AT専用車にしたとのこと。
またAT車のメリットとして、悪路走行時などもステアリングやアクセルとブレーキ操作に集中でき、安全にも寄与するため、他のランクル以上に幅広いユーザーを狙う新型ランクルFJでは当然の選択といえるでしょう。
日本仕様と海外仕様では、各地の法規対応による違いはあるものの、味付けなどはグローバルで共通しているとのことでした。
気になる日本での価格ですが、現在、価格上のエントリーとなるのが、ランクル70「AX」の480万円であり、それを下回るエントリー価格を目指しているとのこと。最も手頃にするということを、サイズだけでなく価格でも目指されていることが分かります。
日本仕様の内容ですが、日本の法規などで求められる先進の安全運転支援機能は備えるものの、ランクルの強みである4WDシステムは、ドライバーが必要に合わせてFRか4WDかを選択するパートタイム式4WDを搭載しています。
ランクル70同様のパートタイム式ですが、機能はより絞られるようで、インテリア画像から推測するに、リアのみデフロックが備わるようです。
ただ特殊な駆動制御も採用していないシンプルな4WDなので、クロカンを操る楽しみを満喫したいマニアックなユーザーに受けそうです。
「FJ」の名の由来を尋ねると、かつての「FJクルーザー」のように、デザインモチーフとなった「FJ40型」から受け継いだものでなく、車両コンセプトの「フリーダム&ジョイ」の頭文字だそう。但し、FJ40のデザインを参考にしてはいるそうです。
最後に同クラスであるRAV4との住み分けについても尋ねました。
開発者によれば、「RAV4は、全ての生活に寄り添うSUVなので、快適性能も高い。正直、街乗りでの快適性は、RAV4などの乗用車ベースのSUVには敵いません。ただクロカン性能が求められるようなシーンの安心感と信頼性は非常に大きい。その点を気に入った多くの人に愛用してもらえれば」と語ってくれました。
2026年半ばに発売されるというランクルシリーズの末っ子、新型ランクルFJは、シンプルながら、日本でも取り回しやすいボディサイズと最も現実的な価格帯が大きな魅力です。
長納期とならないように、開発陣もできる対応に動いているそうなので、日本のあちこちで活躍する姿が見られそうです。
