(左から)雨宮天、夏川椎菜、麻倉もも(写真=すなくじら)

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 『卓球少女 -閃光のかなたへ-』の公開記念舞台挨拶が5月17日に新宿バルト9で開催された。登壇したのは、ジャン・ルオイ役の夏川椎菜、ワン・ルー役の雨宮天、リ・シントン役の麻倉もも。中国で制作された作品を再編集し、日本語吹替版として届けられる本作に、音楽ユニット・TrySailとしても活動する3人が声を吹き込んでいる。

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 舞台挨拶は、夏川の「お足元の悪い中、お集まりいただきましてありがとうございます!」という挨拶からスタート。続いて雨宮が「この作品の舞台挨拶、ほんとにこの3人だけで、わちゃわちゃと楽しく進めていきますので、一緒に楽しんでください!」と呼びかけると、麻倉も「短い時間ですが、皆さんと楽しいひとときを過ごせたら嬉しいです」と笑顔で応じ、冒頭から3人の息の合った挨拶が会場を和ませた。

TrySailが体験した中国アニメならではの収録現場

 本作が中国を舞台にした作品であることから、トークではさっそく「中国ならではの描写」に話題が移る。雨宮が「もともと中国で制作・配信されているアニメを1本のフィルムにして、日本語吹替版として制作されたのが本作ですけれども。印象的なポイントってありますか?」と切り出すと、麻倉と夏川は「制服がなくて、全員ジャージっていうのがまず気になりました」「あれ、式典とかでもジャージなんですかね……?」と素朴な疑問を口にした。

 これに対し、雨宮が「まあ、ジャージが一番動きやすいからね! 足も広げられるし!」とすかさずツッコミを入れ、客席からは笑いが起きた。

 さらに麻倉が「野良卓球台がいっぱいあった」と印象的な点を挙げると、夏川も「そうそう、公園とか道端に卓球台が普通に置かれていて。あれって作品の設定というより、実際に中国にあるらしいんですよね」と補足し、実在の風景が作品に取り入れられていることへの驚きを語った。

 また、麻倉は「作品にも出てきますけど、生徒みんなが有名な卓球選手の名前を普通に知ってたり、“あの人、大会に出たらしいよ”みたいな会話が出てくるのがすごくて。日本だと、スポーツが好きな人は詳しかったりするけど、全員がちゃんと選手名を挙げられるような環境って、なかなかないですよね」と、文化の違いについても言及。中国では卓球が“国技”とされているほどの存在感を持つことが、キャラクターたちの日常にも自然に表れていたという。

 加えて、夏川は演技の面でも印象に残った点を語る。「リアクションが大きいなって思ったんですよね。吹替版も、原音に合わせて結構リアクションを大きめにしているんですけど、原音の時点で、得点が決まったときなんかにテンションが高めで」と振り返り、音響面の違いが自身の演技にも影響を与えたことを明かした。

 また、雨宮は収録時のエピソードとして、「3人組のキャラがいて、彼女たちの合わせセリフがとにかく長いんです。同時にセリフを言うんですけど、2~3行ぐらいあって。よく合わせられたなって思いました。アニメであそこまで長いセリフを(ユニゾンで言う)って、なかなかないですよね」と語り、現地の声優のチームワークにも注目していた。

 続いて話題は、校舎のスケール感へと広がる。麻倉が「掲示板があったり、ハイテクな機器も多かったり。人数もすごく多いし……大学とか全部が一緒になってるみたいな感じで。もう、幼稚園から大学まで入ってるんじゃないかってレベルの規模感でした」と話すと、「ルオイが迷子になるレベルの広さだね」と笑いながら続ける。これに夏川が「じゃあルオイが迷子になったのは敷地のせいってことにしよう」と返し、再び会場は笑いに包まれた。

 また、中国の朝食シーンをきっかけに、3人の“朝ごはん”トークが展開される。夏川は「朝は納豆を食べたい派で、ねばねばしたものが好きなんですよ。とろろとかオクラも。健康的だし、さらっといけるし。でもご飯はちゃんと食べたいから、白米の上にのせて、べちゃっといきたい」と嬉しそうに語った。

 麻倉は「私は朝うどん派ですね。小学生の頃から朝ごはんにうどんを食べる習慣があって。揚げ玉、昆布とか、家にあるものをちょっと足してシンプルに」と、日常が垣間見えるような朝食スタイルを紹介した。

 一方の雨宮は「“シャウたま”って呼んでるんですけど」と前置きしながら、自作のメニューを披露。「シャウエッセンをしっかり目に焼いて、パンパンになるくらいまで火を通したあと、バターをたっぷり。そのバターでふわふわのスクランブルエッグを作って、ご飯にのせて食べるんです。本日の“ギルティー”って思った日はこれ!」と力強く語ると、麻倉が「美味しそう!」と即座に反応。雨宮が「これ、キマりますよ」と締めくくると、客席からは大きな笑いと拍手が湧き起こった。

TrySail新曲「アストライド」のタイトルの由来

 トークはTrySailの新曲「アストライド」の話題へと移る。夏川が「5月16日から配信がスタートしています。フルバージョン、もう聴いていただけましたか?……ありがとうございます!」と感謝を伝え、続けて「今回の『アストライド』は、制作の早い段階で歌詞のワンコーラス分が送られてきて、“この方向性でどうですか?”と確認をもらったんです。少しですが私たちもアイデアを出したりして、制作に関わらせてもらった感覚がありますね」と舞台裏を明かした。

 特に印象に残っているエピソードとして、雨宮は「最初の歌詞案に“Yシャツ”っていう言葉が入っていたんですけど、作品の中ではジャージが基本なので、もし可能なら“Yシャツ”じゃないほうがいいかも……とご相談させてもらって、“シャツ”に変えていただいたんです」と語る。

 タイトルの決定過程についても、夏川が「候補をたくさん出していただいて。最終的に、スタッフさんと私たち3人で話し合って、『アストライド』がいいんじゃないか、ってまとまりましたよね」と振り返ると、麻倉が「一応多数決をとったんだけど、3人バラバラで」とコメント。「どうしようかってなったときに、2~3曲に絞って制作の方々に相談して……話し合いの結果、『アストライド』に決まったという流れでした」と、やりとりを明かした。

 さらに、雨宮は「最初は曲のフレッシュさに、“これ今の私たちに歌いきれるかな?”ってちょっと不安もあったんですが(笑)。でも、ただフレッシュなだけじゃなくて、これまでの経験や、しっかり足元を踏みしめている感じ……そういう“強さ”も感じてもらえるように、ディレクションも細かく入れてもらって、丁寧にレコーディングしました」と語り、楽曲に込めた想いを明かした。

TrySailが卓球クイズに挑戦? イベントの後半には、「卓球クイズチャレンジ」が実施された。3問すべて正解すると叙々苑の食事券5000円分が贈られるという企画だが、3人はすでに5000円分を獲得済み。つまり今回成功すれば「合計1万円分」に到達するということで、客席からも大きな期待が寄せられた。

 夏川が「なんで景品がお肉なのかというと……」と切り出し、「もちろん、私たちがお肉好きっていうのもあると思うんですけど、ジャン・ルオイのおじさんがやっているお店の名前が“肉を食え”という意味らしくて(笑)。作中にもおいしそうなお肉のシーンが出てきますし、それにちなんで“お肉”なんです!」と説明。

 第1問「卓球のボールで公式に使用されている色は?」には、雨宮が「さすがに、さすがにちょっと……なめられてますよ、私たち(笑)」と笑いながら反応し、麻倉も「オレンジって、(衣装やロゴでも)よく見るのに選択肢1番にしか入ってない!」とツッコミを入れて難なく正解。

 続く第2問「“テンション系ラバー”の特徴は?」、第3問「ボールがネットに当たって相手コートに入ったら有効?」ではやや苦戦する場面もあったが、“卓球妖精たち”(=観客)に助けを求めながら、なんとか全問正解を達成。「これで叙々苑、合計1万円分です!」と夏川が喜びの声を上げた。

 最後には、それぞれが観客へ向けた感謝と作品への思いを丁寧に語った。

 麻倉は「1回目では気づかなかったところに、2回目、3回目で気づく描写がたくさんあると思います。日常の何気ないシーンも含めて、細かい部分をぜひいろんな視点で楽しんでください。本日はありがとうございました」と呼びかけた。

 雨宮は「初めて観る方もいらっしゃると思いますが、まずはあまり構えず、気軽に楽しんでもらえたら嬉しいです。劇場作品ではあるけど、日常が描かれる場面も多くて、気負わず観られると思います。でも、試合シーンは本当に“大迫力”です。うわあー! ってなりますから(笑)、ぜひそこも楽しみにしてください!」と観客にメッセージを贈った。

 最後は夏川が「卓球がメインの作品なので、試合や用語がたくさん出てきます。でも卓球をやったことがない方でも楽しめると思いますし、映像もすごく綺麗で、少女たちの瑞々しいやり取りや青春感もたっぷり詰まっています。観ているうちに、自分の思い出や部活の記憶がよみがえるような、そんな作品だと思います」とコメント。

 笑顔と拍手に包まれながら、イベントは和やかに締めくくられた。(文=すなくじら)