新たな演劇の“頂”に挑む!! 演劇「ハイキュー!!」須賀健太&木村達成インタビュー
プロジェクションマッピングや特殊演出と、若手俳優の熱い演劇が高次元で融合する、“新たな演劇”で観客を魅了してきたハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」。待望の新作公演“烏野、復活!”が10月28日に開幕する。2015年秋の初演から長い期間、共演を重ね「もう1年以上、毎日一緒にいるかも」と語るのは、日向翔陽役の須賀健太と影山飛雄役の木村達成。初演、再演と続いてきたトスをどうつなげるのか。取材中から息ぴったりの“コンビネーション”を見せてくれた。

撮影/アライテツヤ 取材・文/渡邉千智(スタジオ・ハードデラックス)

キャストが日々成長。公演ごとに新たな発見も…



――演劇「ハイキュー!!」“烏野、復活!”の公演がいよいよ、10月28日からスタートします。まずは新作公演が決まったときのお気持ちからお聞かせください。

須賀 また演劇「ハイキュー!!」の世界で日向翔陽として生きることができるんだ!と、純粋にうれしかったです。演劇「ハイキュー!!」をもっと盛り上げていかないと、とも思いました。
木村 新作では、もっとパワーアップした演劇を見せなきゃいけないというプレッシャーもありますが、それよりも楽しみな気持ちのほうが強いです。キービジュアルを撮影したときとか、“ゴミ捨て場の決戦”をイメージしたセットがスタジオに組まれていて、すごくテンション上がりました。ね?
須賀 うん、上がったー!
木村 セットのクオリティが本当にスゴくて、この撮影のときからワクワクしていました。

――前回の再演を振り返ってみていかがでしょうか?

須賀 本当に毎公演、楽しかったです。とてもハードでしたけど、この瞬間を生きているなっていう感じがしました。
木村 僕は常に「戦い」って感じがしていたなぁ…(笑)。もちろん楽しかったし、公演が終わるごとに達成感があったんですけど、なんか、烏野が舞台上に立つと何が起こるかわからない雰囲気があって。
須賀 わかる。キャストみんなが、公演ごとにセリフの表現とかを毎回違う引き出しから出してきてたよね。些細な違いでもそれをお互い感じ合えていた気がして、すごく演劇的だなと思ったし、楽しかった。
木村 そうそう、やりとりのなかで、「あ、今日はそういうテンションで仕掛けてくるんだ」って思う部分も多くて。演劇「ハイキュー!!」って、同じものを公演するというより、キャストたちも公演を通して日々成長していくところがあるんですよね。だからこそ、僕は精神面が削られるときも多かったです(笑)。



――前回の公演中でとくに印象に残っていることはありますか?

木村 再演では、新しく生カメラが付いたんですけど…。

――生カメラの導入によって、キャストのみなさんの演技中のリアルな表情が、舞台上のスクリーンに映し出されるようになりましたね。

木村 そうです。表現の仕方も公演ごとに変わっているので、観ている方に生のリアクションを届けられるのはとってもうれしかったんですが、生カメラはすごく繊細で、ちょっと立ち位置がズレるだけで映らなくなってしまうんですよ。
須賀 しかも、翔陽の「おれにトス、持って来い!!!」とか、けっこう重要なセリフを伝えるときに使っていたので、朝、劇場に入ったら一番に立ち位置を確認していました。
木村 リハーサルでは、客席で烏野キャストが見ているので、誰かが立ち位置からズレて画面に映っていなかったりすると、「おい! 入ってねーぞ!」みたいな野次が飛んでくるんですよ。またそこでもプレッシャーを感じていました(笑)。

――なるほど。確かに難しそうです。

須賀 リハーサルでしっかり練習して本番に臨むんですけど、達成は本番中にさりげなく下を見て、立ち位置を確認するというズルをしていたんですよ(笑)。それで、「俺はもう完璧だから」とか言うんです。そりゃ、立ち位置を確認してたら完璧だろ!って(笑)。
木村 あははは。他のキャストは僕のチラ見に気付いていなくて、「プロだ!!」と言われていたけど、健太にはバレていたみたいです(笑)。



烏野は烏野。芝居も振り付けも、学校ごとに作られる。



――新作公演では、初演から引き続きの青葉城西高校に加え、烏野高校の因縁のライバルである音駒高校、そして、伊達工業高校、常波高校と多くの学校が出てきて、見どころもたくさんありそうですね。

須賀 まだ稽古は始まっていないですが、続きを演じられるっていうのは僕にとって一番の楽しみですね。演劇「ハイキュー!!」でしか味わえない空気感や熱量があるので、「次はどんなことを僕たちに挑戦させてくれるんだ!?」ってワクワクします。
木村 演出のウォーリー(木下)さんが、僕らにどんなムチャぶりをしてくるのか(笑)、そして、他のキャストがさまざまな現場で学んでどう成長して帰って来るのかは楽しみですね。烏野キャストのみんな、どんな顔で来るのかな。
須賀 楽しみだね。

――烏野キャストといえば……以前、菅原孝支役の猪野広樹さんにインタビューしたときに「烏野は本当に居心地がいい」とおっしゃっていました。

木村 広樹が?
須賀 いや、絶対そんなこと思ってないでしょ!(笑)

――ええっ!?(笑)

須賀 広樹に関しては、やっぱり再演のときが印象深いよね。
木村 うん、そうだね。
須賀 広樹は自分のなかで考えて、そつなく演技をこなすところがあると思っているんですが、再演で菅原と同じ高校3年生の澤村大地役のキャストが変わって、3年同士の関係性を新たに作り直さなくてはいけなくなったんですけど、キャストが変わることより、広樹の演じる菅原が変わってしまうんじゃないかと思ったんです。
木村 だから、広樹を中心に烏野みんなで話し合って。
須賀 広樹はそこで全員と向き合えたんじゃないかな。



――キャストの数もかなり増えますが、須賀さんは座長として、どうまとめていこうとお考えですか?

須賀 演劇「ハイキュー!!」って大きい目標を掲げてやっていて、僕自身これだけ意欲的な作品は他にないと思っています。大きな目標がひとつあれば、僕が何をするでもなく自然とまとまっていくと思います。

――木村さんはそんな座長の須賀さんを支える立場?

木村 まさか!
須賀 だよね(笑)。
木村 なんなら僕はカンパニー随一の問題児ですよ。
須賀 手が付けられないので放し飼いです(笑)。

――では、演劇「ハイキュー!!」の先輩として、新キャストに見せたい姿とは?

木村 それも、もう学校ごとって感じなので、僕らからとくに言うことはないかなぁ。初演のときも、烏野は烏野、青葉城西は青葉城西って感じで、学校ごとに作り上げていたので。
須賀 そうそう。芝居も振り付けも、その学校ごとに自然と作られていくんです。だからこそ、学校のチームカラーを第一に、僕らを意識せずにやってほしいなと思いますね。

――そうは言っても、やはり烏野キャストのみなさんのことを「先輩」として頼りにしているキャストさんも多いのでは……?

木村 まぁもし、困ったことがあったら、相談してくれて構わないですよ!(ドヤ顔)
須賀 かまへん、かまへん! いつでも話は聞いたるで!(ドヤ顔)

――(笑)。公演を楽しみにしているファンの方へメッセージをお願いします!

須賀 僕らとしては、これまでと変わらずに「ハイキュー!!」の世界を全力で生き抜くことを目標に、今回もアツいお芝居をお客様に伝えていきたいです。新しい学校も登場し、キャストも増えるので、お祭りみたいになればいいなと思っています。
木村 これだけ人数がいるので、埋もれてしまわないようにちゃんと自分のキャラを立たせつつ、演劇「ハイキュー!!」をさらに盛り上げていきたいと思います。



1年以上ずっと一緒。だからこそ知ってるお互いの素顔。



――演劇「ハイキュー!!」の初演・再演、そしてライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」の初演・再演と、かなり長いあいだ一緒にいるおふたりですが、改めて気付いたお互いの一面ってありますか?

須賀 うーん、そうだなぁ……。達成が「キツい」とか「痛い」って言っているうちはまだ大丈夫ってところですかね。
木村 あははは。
須賀 達成はすぐに「いや、キツいわ〜」とか「うわっ、痛って!」とか言うんですけど、本当にヤバいときは黙るので、そう言っているうちは大丈夫だなと。

――そうなんですか?

木村 はい、その通りです(笑)。気持ちが折れるのが早いんですけど、そこからの粘りがハンパないんです。
須賀 それこそ初演の頃、出会いたてのときは、「大丈夫!?」ってすごく心配していたけど、今は「キツい」「痛い」と達成が言っていたら「大丈夫、大丈夫!」って(笑)。

――と言われていますが、木村さんから須賀さんへは?

木村 反撃するか…。
須賀 いやいや、ないでしょ?
木村 確かに、反撃しようがない。芝居は上手いし、動けるし、トークもできるし、ツッコミもできるし……もう完璧なんですよね! 健太に足りないのは身長だけです!
須賀 お〜い!(笑)

――(笑)。

須賀 達成はすぐ僕の身長イジりをしてくるんです。僕らふたりだけしかいない “視聴率ゼロ”のときでも、「ちっちゃいな」ってイジってくるんですよ!

――そうやってイジりつつも、木村さんは須賀さんを尊敬しているんですもんね?

木村 はい。もう健太は完璧です。言うことないです…というか、僕なんかが何かを言うなんてそんな、おこがましいです。
須賀 思ってない顔すんな!



――先ほどからすごく息ぴったりな掛け合いを見せてくれていますが、おふたりがここまで仲良くなった理由ってなんだと思いますか?

須賀 僕と達成は、たぶんお互いのベクトルが違うからこそいいんじゃないかと思うんですよね。話の仕方とか、相手との距離の詰め方とかが真逆で。まったく一緒だったらこんな感じになってない。
木村 僕が掻き乱すタイプだとしたら、健太はそれをしっかり締めてくれるタイプ。演劇「ハイキュー!!」の打ち上げで、ひとり一言挨拶をするときとか、順番的に僕は最後から2番目で、最後が健太なんですけど、健太が必ずうまく締めてくれるから、僕は何を言ってもいいというか(笑)、すごくしゃべりやすかったです。
須賀 すごくグチャグチャに掻き乱してくるんですよ〜!
木村 僕がピッチャーで、健太がキャッチャーだとしたら、健太はスゴ腕のキャッチャーですよね。全部拾ってくれるので、僕はいろんなボールを投げられるわけです(笑)。

――前回のインタビューで、プライベートではふたりで遊んだりしたことがないとお話されていましたが…?

木村 遊んでないよね。
須賀 というか、もうプライベートとかじゃないんだよね、今のところは毎日顔を合わせているから、わざわざご飯を食べにいったりしない。
木村 そう思うと、もう1年以上ずっと一緒じゃない?
須賀 そうだね。一緒にいることが普通すぎて、昨日も千秋楽だったのに、「じゃあ、また明日」って感じだったしね。(※取材日は、ライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」の大千秋楽の翌日でした)

――公演中もふたりでいることって多いんですか?

須賀 いやいや! 僕ら付き合っているわけじゃないんで!

――あ、失礼しました(笑)。

須賀 お互い生活リズムが違うので、楽屋に入ってからの行動は全然違うんですよ!(笑)



実現する日は来るのか!? チーム烏野のBBQ計画



――演劇「ハイキュー!!」はとくに体力勝負なところがあると思いますが、おふたりの勝負メシってありますか?

木村 健太はバナナでしょ? ずっと食べてたよね。
須賀 「ハイキュー!!」バナナ部という、僕と(田中龍之介役の塩田)康平さんと(縁下 力役の川原)一馬くんの3人が、日替わりでバナナを買ってきて食べるという部活があるんです。でも、部員じゃない他のキャストが勝手に食べていたり、康平さんが買ってこなかったりで、僕がやたら買ってくるハメになっていました(笑)。

――(笑)。木村さんはいかがですか?

木村 僕の勝負メシか〜。うーん………。
須賀 納豆かけご飯をいつも食べてるよ。
木村 あ! そういえばそうかも。
須賀 いつもネバネバしてるものを食べてるよね。とろろ蕎麦にめかぶと納豆を入れたり。
木村 本番前だからというのはなくて、単に好きだからというだけですね。

――では、毎日お忙しいと思いますが、お休みがあったらしたいことは?

須賀 ちょっと遠出をして、フィルムカメラで写真を撮りにいきたいです。これまで風景ばかりだったんですが、最近は人物を撮るようにもなって、演劇「ハイキュー!!」の現場にも持っていってました。
木村 持ってきてたね。
須賀 カメラを向けて構えた感じじゃなくて、キャストたちのふとした瞬間が撮りたいんですけど、達成が僕のカメラで勝手に撮っちゃうんですよ。気付いたら37枚撮りのカメラが、5枚しか残っていなかったことも…(笑)。
木村 それ、僕だけじゃないよ!(笑)
須賀 現像したら、みんなのメイク中とかの写真がいっぱいで、「何なん!?これ!」ってビックリしました。

――そんな貴重な写真、ファンからしたらお宝なんですけどね…! 木村さんはいかがですか?

木村 そうですね〜。川へ行ってバーベキューとかしたいな。
須賀 バーベキューしたい!!
木村 実はこの前、健太と僕が幹事で、烏野メンバーでバーベキューをしようと計画を立てたんですが、まぁ〜烏野キャストはLINEの返事をしてこない!(笑)
須賀 「ウォーリーさんも呼んじゃおうか!?」って張り切っていたのに、なんなら僕らふたりだけで盛り上がってたねって感じで(笑)。
木村 結局、台風で中止になってしまったんですけど、それでもLINEの返事くらいはしてほしかった。みんな既読になっているのに!(笑)

――チーム烏野のグループLINE事情、気になります…!

木村 (東峰 旭役の冨森)ジャスティンは送られてきたのを見て満足しちゃうらしくて、LINEが溜まるタイプですね。
須賀 必ず返してくれるのは(西谷 夕役の橋本)祥平だよね。あと一馬くんもわりと早い。(山口 忠役の三浦)海里はもうまったく。
木村 音沙汰なし(笑)。
須賀 海里は烏野のキャストのなかで一番年下ですからね? 返事しないってわりと失礼なことをしてますよね!?

――この記事を読んで、キャストのみなさんが返事をしてくれますように!(笑)

木村 あははは。バーベキュー、早く実現できるといいなぁ(笑)。



【プロフィール】
須賀健太(すが・けんた)/1994年10月19日、東京都生まれ。A型。1999年、子役デビュー。TVドラマ『人にやさしく』(フジテレビ系)で注目を集め、数多くのTVドラマや映画に出演。代表作に映画『ALWAYS 三丁目の夕日』古行淳之介役など。ライブ・スペクタクル「NARUTO -ナルト-」では我愛羅役を務めた。映画『バースデーカード』が10月22日公開。
【公式HP】http://www.horipro.co.jp/sugakenta/
【ブログ】http://lineblog.me/sugakenta/
【Twitter】@suga_kenta1019

木村達成(きむら・たつなり)/1993年12月8日、東京都生まれ。A型。2012年、ミュージカル『テニスの王子様』2ndシーズンの海堂 薫役でデビュー。ライブ・スペクタクル「NARUTO -ナルト-」(薬師カブト役)、舞台『暁のヨナ』(ジェハ役)、BSスカパー!オリジナル連続ドラマ『弱虫ペダル』(今泉俊輔役)など、原作ものの作品に数多く出演。
【公式HP】http://www.tatsunari-kimura.com/

【舞台情報】
▼公演タイトル
ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」“烏野、復活!”

(C)古舘春一/集英社・ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」製作委員会

<スタッフ>
原作:古舘春一「ハイキュー!!」(集英社「週刊少年ジャンプ」連載中)
演出:ウォーリー木下
脚本:中屋敷法仁・ウォーリー木下
<キャスト>
須賀健太/木村達成ほか

▼公演スケジュール
【東京】2016年10月28日(金)〜11月6日(日)
@AiiA 2.5 Theater Tokyo
【岩手】2016年11月12日(土)〜13日(日)@田園ホール 矢巾町文化会館
【福岡】2016年11月17日(木)〜20日(日)@キャナルシティ劇場
【大阪】2016年11月24日(木)〜27日(日) 
@梅田芸術劇場 メインホール
【東京凱旋】2016年12月1日(木)〜4日(日)  
@AiiA 2.5 Theater Tokyo

▼チケット好評発売中! 詳細は下記にアクセス!
http://www.engeki-haikyu.com/


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今回インタビューさせていただいた、須賀さん&木村さんのサイン入りポラを抽選で3名様にプレゼント。ご希望の方は、下記の項目をご確認いただいたうえ、奮ってご応募ください。

■応募方法:ライブドアニュースのTwitterアカウント(@livedoornews)をフォロー&以下のツイートをRT


■受付期間:10月26日(水)19:00〜11月1日(火)19:00

■当選者確定フロー
・当選者発表日/2016年11月2日(水)
・当選者発表方法/応募受付終了後、厳正なる抽選を行い、発送先のご連絡 (個人情報の安全な受け渡し) のため、運営スタッフから個別にご連絡をさせていただく形で発表とさせていただきます。
・当選者発表後の流れ/当選者様にはライブドアニュース運営スタッフから11月2日(水)中に、ダイレクトメッセージでご連絡させていただき11月6日(日)までに当選者様からのお返事が確認できない場合は、当選の権利を無効とさせていただきます。

■キャンペーン規約
・複数回応募されても当選確率は上がりません。
・商品発送先は日本国内のみです。
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・応募内容、方法に虚偽の記載がある場合や、当方が不正と判断した場合、応募資格を取り消します。
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