数ある日本企業の中でも、大企業や一流企業と呼ばれる会社は、東証一部に上場しており、社会的な信頼度が高く、ステータスも一般的に高い。ビジネス街なんて言われているエリアはあるけれど、実際にこれらの大企業はどこに集中しているのだろうか?

そこで、日本経済の中心地である東京の中にどれほど東証一部上場企業があるのか23区ごとに調べてみました。偏りが予想以上でした!



23区企業数ランキング(東証1部上場)
やはり都心3区に集中! 都心3区で6割超え

まず見ていただくのは、23区の中で、東証1部上場企業数が多い順に並べたグラフだ。

赤い色にしているトップ3の区が突出していることがお分かりいただけるだろうか?
いずれも、いわゆる都心3区と呼ばれる、1位:千代田区(219)、2位:港区(217)、3位:中央区(181)の順になっており、23区に1,018ある一部上場企業の内、この3区で617、なんと割合にして60.6%も集中している事が分かった。

それではトップ3の区を見てみよう。


3位:中央区(181社)

中央区のビジネス街といえば、一番はやはり日本橋。
ここには、不動産業界トップを走る"三井不動産"や、繊維事業やプラスチック・ケミカル事業で有名な"東レ"、世界中で使用されている医療用医薬品メーカー"アステラス製薬"、"野村證券"で有名な"野村ホールディングス"、"太陽生命"、"大同生命"、"T&Dフィナンシャル生命"の生命保険3社を擁する"T&Dホールディングス"など、多くの企業が集まっている。

他には銀座エリアも、東銀座や新橋、京橋に近いエリアがビジネス街になっている。
オフィスの複合機でお馴染の"リコー"、「ネピア」で有名な王子製紙を含む"王子ホールディングス"、"資生堂"、宅急便の"ヤマトホールディングス"といった企業が集まっている。


他エリアを見ると、京橋には菓子、乳製品、薬品等で有名な"明治ホールディングス"、"サントリー食品インターナショナル"、"味の素"、"清水建設"、"ブリジストン"、茅場町に"花王"、"三井住友海上あいおい生命"など生命保険を扱う”MS&ADインシュアランスグループホールディングス”、晴海に"住友商事"、八重洲に医療用医薬品等卸事業で有名な"メディパルホールディングス"などがある。

中央区の東証一部上場企業はどんな業界が多いのか、円グラフで見てみよう。

中央区の東証一部上場企業の業種割合
素材・化学系、商社・卸売系の企業が中央区の3割を占め、数は23区内トップ

他にもまだまだ有名企業はあるが、業界別でみてみると、中央区に181ある東証一部上場の中で最も多いのは、"東レ"や"王子ホールディングス"、"住友化学"や"花王"といった【素材・化学系】の会社で、その数31、23区内トップの数を誇る。

次いで、業界大手の"住友商事"を筆頭に【商社・卸売系】が25社でこちらも23区中トップの数の他、アステラス製薬を中心に【医薬品系】が7社、発電事業が主な"J-POWER"など【電力・ガス】が3社でいずれも23区内トップの数。

以上、中央区の東証一部上場企業を見てきたが、やはり日本橋を中心に銀座、京橋周辺に東証一部上場企業が集中していることがわかった。

2位:港区はあの業界が圧倒的に多い!
2位:港区(217社)

白金周辺を除くほぼ全域に商業エリア・ビジネス街が!

2位は港区。東証一部上場企業数こそ1位と僅差の2位であったが、誰もが知っているような有名な企業で言えば、港区に軍配が上がる事だろう。

では、例えばどのエリアにどんな企業があるのか見てみよう。

まず赤坂エリアだが、【情報通信・サービス系】が多い事に気づく。"博報堂DYホールディングス"、"ヤフー"、"WOWOW"、"TBSホールディングス"、"スカパーJSATホールディングス"、"コナミホールディングス"などの他、お隣の虎ノ門にも、"テレビ東京ホールディングス"や"アサツー ディ・ケイ"とTV局や広告代理店が立ち並び、メディアや広告系が多い事が特徴的だ。

品川周辺も東証一部上場企業が集中している。"ソニー"や"ニコン"といった電機・精密分野から、鉄鋼・非鉄の"日立金属"、機械分野の大手"三菱重工業"、食品分野では"東洋水産"、"ゼンショーホールディングス"、ポカリスエットで有名な"大塚製薬"を含む"大塚ホールディングス"、エネルギー業界では"国際石油開発帝石"や"東燃ゼネラル石油"などあらゆる分野の企業が集まっている。

もちろん、サラリーマンの聖地・新橋と汐留エリアも"富士通"や"日本水産"、"電通"に"日本テレビホールディングス"、"ソフトバンクグループ"や"日本通運"、"ANAホールディングス"といった超一流企業がひしめきあっている。

六本木には"グリー"、"エイベックス・グループ・ホールディングス"、"テレビ朝日ホールディングス"が、お台場には"フジ・メディア・ホールディングス"もある。

港区の東証一部上場企業の業種割合
TV局や広告代理店が密集し、情報・通信サービスが23区中1位!

見てきたように、港区はTV局や広告代理店が集まっており、【情報・通信サービス系】の東証一部上場企業の数が63で23区中1位だった!

他にも、"鹿島建設"や"大東建託","大林組"といった【建設・資材系】が24、"ソニー"や"東芝"といった【電機・精密系】が18、【運輸・物流系】が11、【機械系】が12、【食品系】が13でそれぞれ23区中トップの数を誇る。

港区は見てきたように、一般的な知名度や人気企業が集結しており、とくに民間の中で高給取りといわれるTV局や広告代理店の一流企業が集結していることから、平均年収が1位であったことと因果関係があるのかもしれない。(多忙故に、会社の近郊に自宅がないと寝る時間の確保に厳しいイメージだ。)

1位は千代田区! 国の中枢機関だけでなく民間の一流企業も多いと言うのか!!
1位:千代田区(219社)

丸の内周辺に密集!

1位は千代田区。面積の大半は皇居にも関わらず、東証一部上場企業の本社ビルが集中している。

まず多かったのが丸の内・大手町エリア。"三菱地所"や"三菱電機"、"三菱商事"に"三菱UFJフィナンシャル・グループ"や、"三井住友フィナンシャルグループ"、"三井物産"、"みずほフィナンシャルグループ"に"丸紅"、"日立製作所"に"日本電信電話(NTT)"と日本社会や経済を支える歴史ある超大手企業が集中している。数分歩くごとに東証一部上場企業の本社を見つけられるのではなかろうか。

日比谷、有楽町エリアも"東京電力ホールディングス"や"東宝、大手鉄鋼メーカーや大手造船メーカーを傘下に持つ"JFEホールディングス"などが本社を置く。

エリアで見るときりがないが、"KDDI"、"NTTドコモ"と携帯大手から、"日本郵政"や"ゆうちょ銀行"、出版大手"KADOKAWA"、食品大手”山崎製パン”、"日清製粉グループ"に小売り大手の"セブン&アイ・ホールディングス"なども千代田区にある。

日本経済の要&社会的インフラ企業が集中!

ご覧頂いた通り、千代田区も港区に次いで【情報・通信サービス系】の東証一部上場企業の数が多く、56企業で23区中2位であった。

"丸紅"、"三井物産"、"三菱商事"と【商社・卸売系】の業界トップが集い、中央区に次いで24社と2位。

"三菱UFJ"、"三井住友"、"みずほ"と【銀行】は7社、"三菱地所"など【不動産系】は13社、"大和証券"、"第一生命保険"、"東京海上ホールディングス"といった【金融(銀行を除く)】が19社でいずれも23区中トップを誇る。

千代田区は社会的インフラ企業や日本経済の要となっている企業が集中していることが特徴的だ。
皇居や国会議事堂といった国の中枢機関があると同時に、民間企業のトップが集まる区ともいえる。

それでは最後に、23区の東証一部上場企業数をまとめておこう。

改めてみると、0社から200社超えの区まで、物凄く偏っているのがわかります。
■23区の東証一部上場企業数ランキング

1位:千代田区(219社)
2位:港区(217社)
3位:中央区(181社)
4位:新宿区(82社)
5位:渋谷区(78社)

6位:品川区(71社)
7位:江東区(32社)
8位:大田区(21社)
9位:台東区(18社)
10位:豊島区(16社)

10位:文京区(16社)
12位:目黒区(14社)
13位:墨田区(9社)
13位:中野区(9社)
15位:北区(7社)

15位:板橋区(7社)
17位:世田谷区(6社)
18位:杉並区(4社)
19位:練馬区(3社)
19位:荒川区(3社)

19位:葛飾区(3社)
22位:足立区(2社)
23位:江戸川区(0社)

いかがだったであろうか?
こうしてみると、都心3区にいかに東証一部上場企業が集中しているのかが改めて実感できる。
先に述べたとおり、港区、千代田区、中央区と言えば平均年収が高い区でもあったが、この東証一部上場企業に勤めている人も少なくないことだろう。それにしても、江戸川区は0社というのはこちらも逆に意外であった。次回は他の区にもフォーカスしてみたい。